世界銀行:経済発展するも、失業率の低下はまだ(Hurriyet紙)
2006年04月24日付 Hurriyet 紙

世界銀行は、トルコ経済の著しい成長が未だ若年労働力の数を補うほどはっきりとした雇用拡大にはつながらず、失業率10.3%と、2002年の10.6%に近い水準で留まっていると報告した。

世界銀行は、先週末発表された『2006年世界開発報告』のトルコに関するデータについて説明を行った。説明では、トルコ経済が2003年以降記録的な成長を見せたことが報告書に記載されていることが明らかにされるとともに、投資のGDPに占める割合の増加は来年以降の持続的な経済発展の兆しであることが発表された。

にもかかわらず、経常収支の赤字が前年に比べ拡大したこともまた、経済成長とトルコリラの価値上昇、原油価格の高騰の結果であることが明らかにされた。しかし説明では「負債を伴わない長期の資本流入の増大とEU加盟交渉」が経常収支の赤字に伴うリスクを軽減する要素であると述べられた。
トルコの対外債務のGDPに占める割合が、特に強固な財務力のおかげで減少を記録したことに触れ、そうした財務力がIMFからの借款の大幅な減少にもつながったと説明された。トルコのIMFからの借款のGDPに占める割合が、2003年に10.1%であったのが、2004年には7.1%に減ったと指摘された。

■著しい経済成長
報告書は、トルコのここ4年の経済成長に注目し、平均約8%の経済成長率が世界で最も急速な成長の1つであったことを強調、「この発展は幸運の産物ではなく、経験豊かな政策立案者がトルコと国民に大きな利益をもたらし、トルコのEU加盟の可能性を高めるような、経済成長をもたらす経済政策の実施に向けて自覚的な決定を下したことによるものだ」と評価した。

■雇用には反映せず
しかし、この経済成長が雇用にはまだ反映されていないと指摘する報告書には、次のように記された。「しかし、この著しい成長にもかかわらず、経済成長は若年労働力の数をはっきりと補うほどの(雇用の)拡大にはつながらなかった。2005年末の失業率10.3%が、2002年の10.6%に近い水準に留まっていることが、この事実を裏付けている」。

■社会指標
社会指標について、最近はよい傾向にあるとする説明では、トルコが健康と教育の分野で「大きな進歩」を遂げたことが報告された。就学率が初等教育で95%、中等教育で85%に達したことに言及する一方で、「しかし、依然として継続している難問は、この割合を高等教育と幼児教育においても引き上げることである。総じて教育が良く行き届いているトルコで、(このことは)より良い生活水準と健康指標を同時にもたらすであろう」と述べられた。

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( 翻訳者:堀ノ内 夏子 )
( 記事ID:2280 )