ナクシュバンディー教団のシャイフの記念祭―ご利益求めて4万人(Milliyet紙)
2006年05月21日付 Milliyet 紙

ディヤルバクルで行われたナクシュバンディー教団のシャイフ、アブドゥッラフマーンの記念祭に4万人が訪れた。信者たちは、シャイフの足跡があるという丘で足跡を探し、また「病に効く」といって貴い土の霊力を草にこすりつけた。

ディヤルバクルのチュナル郡で、96年前に57歳で逝去したナクシュバンディー教団のシャイフ、アクテペリ・アブドゥッラフマーンの霊廟で20日、記念祭が行われ、約4万人が参加した。
霊廟の向かいにあり、信者たちが「シャイフの足跡がある」と信じる丘に何千もの人が登った。信者たちはそこから集めた草を土にこすりつけ病気の治療に用いるため家へ持ちかえった。
朝早くから何千ものナクシュバンディー教団メンバーが、ディヤルバクルのみならず周辺地域からアクテペ村にやってきた。大部分が女性からなる教団メンバーは、霊廟でシャイフ、アブドゥッラフマーンの墓に顔を伏せて祈りを捧げ、墓石の上にかぶせてある緑色の覆いにくちづけをし、ほおをこすりつけた。子供たちにシャイフの墓石にくちづけをさせる女性もいた。入り口にいた警備員が覆いにくちづけしないようにと注意したが、効果はなかった。


■ 願いをこめた石を…

霊廟の内部と同様に外部にも人だかりができた。中に入ろうと並んで待つ女性や若い娘たちは墓石の前に並んで祈りを捧げた後、くちづけをした壁に顔を伏せ、願い事をかなえるために石をはりつけた。警備員たちは「なんて罪なことを。そんなことをしてはいけない。」と言い、訪問者たちがはりつけた石を壁からとり集めた。
霊廟を訪れた何千もの教団メンバーは、その後、シャイフの足跡があるという丘で足跡を探し、集めた草を霊験あらたかな土にこすりつけ祈りを捧げた。そのあと草を互いの背中にこすりつけあった。


■ シャイフの孫は…

シャイフの孫であるアルタン・タルハン氏は、丘に病を治す力があるという主張には根拠がないと述べた。3年前に何人かの女性が夢の中で「シャイフ、アブドゥッラフマーンがこの丘に登って祈りを捧げたこと、そして丘に生えていた草が薬草であったこと」を見たため、教団メンバーが丘に登っているのだと説明した。
タルハン氏は、「霊廟に石をはりつけたり、霊廟の壁に手や頬をこすりつけたりさせないように努めているが、どうにもならない。」と述べた。


■ EUに援助を要請

アクテペ村協会の代表で弁護士のメフメト・ウシュク氏は、「村にくる人たちが快適に過ごせるようにプロジェクトを準備し、EUに提出した。プロジェクトがEUに承認されれば、村を訪れる人たちのために新たな場所が設けられ、トイレが建設され、事業センターが設立される予定だ。」と述べた。


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( 翻訳者:井上さやか )
( 記事ID:2483 )