初等教育のおける宗教教育の行方―教師は教育学部宗教教育学科から(Hurriyet紙)
2006年05月28日付 Hurriyet 紙

YÖK(高等教育機構)は、初等教育宗教文化・道徳教員養成学科を、神学部から切り離し教育学部へ組みこむことを決定した。同時にYÖKはこの学科の教育プログラムも変更した。

YÖK理事会は、宗教文化教員養成学科の学生が他の分野でも養成される機会となっている「ダブル主専攻」と「副専攻」の枠組みを廃止した。2006年のÖSS(学生選抜試験)でこの学科に入学する学生は「宗教文化教員」としてのみ養成されることになる。これまでこの学科の学生たちは、学部内外で受講するプログラムに近い学科の授業を同時に履修しながら、「ダブル主専攻」を修了することが可能だった。これらの学生は1つのプログラムを「副専攻」として修めるために受講することができていた。

YÖK理事会は、宗教文化・道徳教員養成学科に関する決定を、多数決で下した。委員の16人が今回の変更に賛成した一方で、閣僚会議への割り当てポストでYÖKの委員になった3人は反対を唱えた。

今週YÖK理事会に承認が諮られる決定によれば、このプログラムを選択するイマーム・ハティプ高校出身の学生は、(加重中等教育得点(AOBP)に乗じられる)0.24ポイントの追加係数の対象外となる。しかし、初等教育宗教文化・道徳教員養成学科は、イマーム・ハティプ高校の「領域の延長」にあるものとみなされるため、AOBPに適用される0.8ポイントの係数は変更されない見込み。このためイマーム・ハティプ高校の卒業生は、教員養成校の卒業生に次いでこの学科への入学が有利になる。

国内に10ある神学部で開講されている初等教育宗教文化・道徳教員養成学科を、同じ大学の教育学部に所属替えさせたYÖKだが、この学科の2006年の定員は変更しなかった。ディジュレ大学の神学部にあった同学科が廃止される代わりに、イスタンブル大学のハサン・アリ・ユジェル教育学部に新たにこの学科が開設される予定である。


※高等教育の入試得点=個別能力試験得点の標準点(OYSP-SP)+加重中等教育得点(AOBP)+学生選抜試験の得点(ÖSS-P)の合算で決定。その際、AOBPとÖSS-Pには中等教育での専攻と高等教育との関連性により異なる割合の係数が乗じられる。
参考:http://egitim.milliyet.com.tr/page.asp?PageID=499(トルコ語)

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( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:2557 )