イラン×クロアチア戦 イランに有利と言える2対2のドロー シャルグ紙
2006年05月29日付 Sharq 紙

【スポーツ部】昨日行われたイラン対クロアチアの交流試合は、イランの結果が悪くなかったためではなく、ワールドカップまでの残り2週間で何をすべきかということが分かった点で、良い試合であった。イラン代表チームの戦法から課題が見えてきた。

イランは昨日、イブラヒム・ミルザプール、ヤハ・ゴル・モハマディ、ラーマン・レザーイー、モハンマド・ノスラティ、ホセイン・カエビ、ジャバド・ネクナム、アンドラニク・テイモーリアン、フェリドゥーン・ザンディ、アリ・カリミ、アリ・ダエイ、バヒド・ハシェミアン、以上のメンバー構成で試合に出場した。

イランは比較的強敵といえる相手を2回リードしたが、アリ・カリミ、アラシュ・ボルハニにもたらされたゴールを守りきることができず、2回とも相手チームへゴールを決めた10分後に点を取り返され、結果、引き分けでテヘランへ帰還した。クロアチアが練習試合でアルゼンチンにも勝利したことを見れば、成績はよい結果であったといえる。

しかし昨日イラン国民を心配させたことは、試合の多くの時間帯に見られたイラン代表チームの戦いぶりであった。多くの時間帯、相手チームは正確なパス回しと、絶え間なく攻撃エリアを変化させることで、容易にイランのディフェンス陣を翻弄し、ゴールの機会を作っていた。不注意のためにゴールの機会を逃してはいたが。

そのような瞬間に我々をはなはだ心配させていたのが敵に対するホセイン・カエビの弱さだった。空中戦でも地上でも完全に相手に負けていたのである。ラーマン・レザーイーとヤハ・ゴル・モハマディのコンビネーションの悪さもかなり目についていた。

イランはディフェンス面の他、オフェンス面でも多くの課題に直面した。試合から24時間経った現在、ブランコ監督は、昨日の試合でフェリドゥーン・ザンディがなすべきことは何だったか、との質問により良く答えることができるだろうし、またアリ・ダエイの戦いぶりを見て、彼をワールドカップに起用するか否かについてよりよい結論を出すことができるだろう。

昨日、イラン代表チームのオフェンス面でよく見られた問題は、攻撃においてアリ・カリミに影響力がありすぎることであった。この影響力は、後半、この8番の選手がすでにピッチを去っていたとき、とみに感じられた。それも、イランがただボールを回しながら敵のディフェンスラインがミスすることを期待していた瞬間、確かにミスは起き、それがイランをゴールに導いた。しかし、ここまでアリ・カリミに依存していること自体が心配のタネである。特にワールドカップで彼が必ず相手に厳しくマークされることを心しておかねばならない。

他にもいくつか問題がある。ディフェンス面において、ディフェンスのハーフバックのプレイヤーたちが時々非常に注意散漫に映っていたこと、そしてオフェンス面においてかなりボールを奪われていたことは、この2週間で克服されねばならない。また、ディフェンスからオフェンスへの切り替え、逆にもとの態勢に戻ることが未だ完成されていないことが我々を不安にさせる。

もちろん厳しく叩く必要はない。イラン代表チームは強化練習期間を終え、一試合の練習試合を行っただけであり、この試合に負けなかったこと自体、非常に期待を抱かせることだ。しかし、イラン代表チームがワールドカップに出るために大いに力を入れなければならないことがある。それは戦い方のレベルだ。イランチームの戦い方のレベルは低い。これを引き上げねばならない。これからの2週間でそれができればよかったのだが。


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( 翻訳者:岩間 縁 )
( 記事ID:2578 )