「聖法に反するようなことは行わないことを確約する」:政府報道官 シャルグ紙
2006年05月02日付 Sharq 紙

2006年5月2日付シャルグ紙2面

【政治部:ファルヌーシュ・アミールシャーヒー】政府報道官は昨日、雲一つない晴天が予想されると前置きした上で、スタジアムへの女性の立ち入り許可について次のように述べて、本題に入った。「イスラームの法規に反するような措置は、いかなるものであれ行わないことを、政府は確約する。政府は〔イスラーム法を〕遵守する立場にあり、心配はいらない」。

 ゴラーム・ホセイン・エルハーム報道官は、定例の記者会見でこのように述べ、本件に関する一部のマルジャエ・タグリード〔シーア派の宗教最高権威〕の懸念についてはっきりと指摘することは避けたものの、スタジアムへの女性の出入りに関する大統領の指示が破棄されたことをほのめかした。報道官は「聖法に反するようないかなる措置も講じられることはないことを、政府は確約する」と指摘したのである。エルハーム報道官のこの発言は、スタジアムへの女性の出入りは聖法に違反するとして、アフマディーネジャード大統領による体育庁長官への指示を批判した、多くのマルジャエ・タグリードたちの声明・見解に対する回答であると考えられる。

 抗議の声は、大統領選でアフマディーネジャードを強く支持した一人であったメスバーフ=ヤズディー師ですら、この措置を誤りであるとし、「大統領の決定に対するマルジャたちの反対は、男性の下肢に対する女性の凝視を禁ずるイスラーム法学上の判断によるものであるということを、大統領はご存知ないようだ」と述べるまでになっている。

 抗議の声が広がっていることに対して、ゴラーム・ホセイン・エルハーム報道官は昨日の記者会見の席上で、「政府は敬虔であり、宗教の法規定を真摯に守っている」ことを請け合った。しかし実のところ、それ以前にも、セイエド・アフマド・ムーサヴィー国会担当副大統領により、アフマディーネジャード大統領の指示が破棄されたことが正式に発表されている。ムーサヴィー副大統領の言に従えば、「大統領の指示は倫理上、聖法上の問題を含むすべての条件が揃うまで、施行されない」との由であり、女性のスタジアムへの出入り許可に関する決定は、〔完全に破棄されたのではなく〕指示の発出として一応は留保された格好だ。

 ▼適切な服を市場へ

 エルハーム報道官は昨日、この問題以外に、女性に関連する内容をもう一つ詳しく伝えた。「大統領は商業省その他関係機関に対し、社会慣習や文化、そして社会に適合的な衣服で市場を満たすべく措置を講ずるよう命じた」。

 ヘジャーブに関する政府の見解について述べた政府報道官は、ヘジャーブは若者たちが選択したものであるとし、次のような考えを示した。「服飾部門においては、文化的・経済的侵略に起因する、一種の強制的状況が社会に生じている。女性たちは、自らが望む服装を奪われてしまっているのであり、われわれとしてはこの強制的状況を取り除かなければならない」。

〔後略〕

Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから
関連記事(「大統領は曖昧な発言を控えるべき」:アフマド・ハータミー師)

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:2339 )