元陸軍司令官アテシ退役将軍、南東アナトリア政策の誤りを自己批判(Milliyet紙)
2006年05月07日付 Milliyet 紙
アテシ退役大将は「30年から35年にも渡るテロとの戦いにもかかわらず、南東アナトリアへ1人の心理学者も社会学者も派遣されなかった」と語った。
元陸軍司令官のアッティラ・アテシ退役大将は、イスタンブル大学同窓会がオルタキョイ文化センターで昨日開いた「2005-2006 時事懇談」というパネルディスカッションに参加した。
アテシはパネルディスカッションの中で、南東アナトリアにおいて軍事活動だけではテロを撲滅することは出来ないとの考えを示し、次のように述べた。「トルコがテロに対して費やした30年から35年間の戦いにもかかわらず、一度も心理学者や社会学者を派遣して南東アナトリアの社会構造を調査しなかった。単に兵を派遣し、治安維持活動を行っただけであった」。
■「人々と関わるべきだ」
(テロ撲滅の方策として)軍事活動が不十分であることを理解するにおよんで、新しい手段を発展させたと話すアテシは、次のように続けた。
「その当時、南東アナトリアへ派遣された兵士たちは家族を連れていってはいなかった。このため、南東アナトリアへ向かう兵士に家族も連れていくよう義務付けた。我々は兵士の妻たちに、現地の人々と交流する任務を負わせた。するとこういったことに気付いた。現地の女性たちと関わっていくと、テロも減少したのである。あなた方が南東アナトリアの人々と関わって苦しみに耳を貸さず、真実を語らないならば、そういったことをするのは分離主義勢力なのだ」。
「あなた方が南東アナトリアと関わりを持たず、そこに入りもせず、ただ軍事的な措置をとるだけでは、テロを阻止することは不可能である」と語るアテシはさらに続けた。「この話は要するに我々自身の自己批判である。我々は、この30年間の停滞期を上手く利用できなかった。頭を使い、一連の経済的、社会的、政治的活動を行う必要があったのだが」。
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( 翻訳者:丹羽貴弥 )
( 記事ID:2378 )