ブッシュ大統領とオルメルト首相、初の会談へ(アル・ナハール紙)
2006年05月23日付 Al-Nahar 紙

■ ガザ地区の衝突抑制にエジプトが介入
■ ブッシュ大統領は今日、オルメルト首相に「理解をもって」耳を傾ける

2006年05月23日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【ワシントン:ヒシャーム・ムルヒム】
【ラーマッラー:ムハンマド・ハウワーシュ】

 パレスチナ内部対話の始まる二日前、ガザ地区で「ファタハ」とイスラーム抵抗運動「ハマース」の武装グループの間で新たに衝突が起こり、パレスチナ駐在ヨルダン大使館の運転手1名が死亡、エジプト政府が事態の沈静化に介入した。パレスチナのマフムード・アッバース大統領は、事態の悪化が続いた場合は大統領選挙と立法評議会選挙を同時に実施するよう呼びかける可能性もあることを示唆した。

 パレスチナ内部の緊張がつづくなかでアメリカのコンドリーザ・ライス国務長官は、イスラエルのエフード・オルメルト首相がホワイトハウスで行う予定のブッシュ大統領との初の会談をひかえて、同首相と会談を行った。

 米政府の当局筋によると、ブッシュ大統領と側近らはこれからのイスラエル・パレスチナ関係についてのオルメルト首相の提案や見通しに「理解をもって」耳を傾ける一方で、同首相のヨルダン川西岸からの一方的撤退案については詳細にわたる議論は行われないだろうと見ている。米政府はハマースによるパレスチナ政府組閣後パレスチナ側には「交渉の相手」が存在しないとするイスラエルの立場を支持してはいるが、「少なくともこの早い段階で、将来イスラエルの足枷となりうるような事柄に確約を与えることを望まない」からだ。

 またこの訪問は、ブッシュ大統領とオルメルト首相が知り合うとともに、イランの核開発計画に対する両国の懸念やハマース政府に対して選択しうる対策など、地域の戦略的状況について議論する機会となるゆえに重要である。

 また同筋の指摘によるとブッシュ政権は、アッバース大統領がハマースに対応し制御する能力に「何の幻想も抱いていない」ものの、オルメルト首相を含むイスラエル首脳がアッバース大統領の能力を疑い、同大統領を弱体化させようとしていることについては快く思っていない。

 アメリカとイスラエルの高官らは、ブッシュ大統領とオルメルト首相の初の会談に多くの期待をしないよう努めている。

 ホワイトハウスのトニー・スノー報道官は「公式なことに関して私は何も期待しないが、両氏が和平プロセスを前進させつづける方策について話し合うであろうことは明らかだ」と述べた。

 またイスラエルのダニエル・アヤロン駐米大使は、ハマースの台頭が事態を複雑にしたとの見方を示し、「我々は凍結状態の打解のために多くの選択肢を検討しなければならない」と述べた。

 本紙が取材した専門家たちは、 [ヨルダン川西岸地区からの]一方的撤退に関するオルメルト首相の提案をめぐる真剣な協議についてコメントをするのは時期尚早である、との点で意見を同じくしている。

 ガザ地区で発生した衝突についてアメリカのトム・ケイシー国務省報道官は、「誰の犯行であれ暴力行為は非難する。パレスチナ人たちの間での暴力の激化については勿論懸念している」「勿論それはパレスチナ人の生活に影響を及ぼす」と述べ、ファタハとハマースが暴力行為を止めるよう呼びかけた。



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( 翻訳者:玉井葉子 )
( 記事ID:2605 )