英国首相のバグダード訪問に関する共同声明(サバーフ・ジャディード紙)
2006年05月24日付 al-Sabah al-Jadid 紙

■ 英国首相のバグダード訪問に関する共同声明

2006年05月24日サバーフ・ジャディード紙(イラク)HP1面

【バグダード:サバーフ・ジャディード】

 ヌーリー・アル=マーリキー首相がイギリスのトニー・ブレア首相と会談を行った後、宗派の利益を追求したり暴力を行ったりする者たちにはイラク国内に居場所はないとの合意を含む共同声明が発表された。共同声明の内容は以下のとおりである。

 「イギリスのトニー・ブレア首相は、挙国一致政府の樹立はイラクが民主的に統治される国家となるための重要な一歩であるとして、これを歓迎した。また、イラクの一体性と法の支配、人権の尊重、イラクの国民全体に奉仕すべくイラクの資源を保存すべきことを強調した政府の政治プログラムの現実的であることを賞賛した。

 両首相は、宗派の利益を追求する者たちや暴力を行う者たちには新生イラクの国内に居場所はないということ、テロや暴力と戦い、イラクの民主主義を揺るがそうとする者たちを打倒するために必要な全ての対策を実施しなければならないということについて合意した。

 マーリキー首相はあらゆる宗派主義的あるいは人種主義的行為に対する強い反対の意を表明し、全ての分野において女性の権利を尊重するよう呼びかけるとともに、イラクにおいて経済の繁栄が実現されることの重要性を強調した。

 またマーリキー首相は、イラク新政権は国際社会および新政権支援に実質的な役割を果たすことになる国連、さらには世界銀行と強固な関係をとり結ぶ決意であると述べた。

 さらにマーリキー首相は、「政府は復興事業における政府の目標を実現し、友好国や国際機関の援助を必要とする分野を特定するため、国家的開発に向けた明確な戦略を設定する」と明らかにした。

 両首相は、イラク政府が近隣諸国と平和に共存する安定したイラクを築くために国際援助を活用する方法について、包括的な展望を提示するために必要な支援を提供する努力を他の兄弟国や友好国とともに継続していくことが必要であるとの見解を表明した。

 マーリキー首相は、他の地域と比べて見落とされてきた地域での雇用機会と保健・教育サービスの拡充、発電施設の再建を急ぐことが政府の最重要課題であることを指摘した。

 両首相はイラクが独裁から民主主義へと転換する過程においてイラクを支援した国々は、イラクが数々の成功を達成し、他の国々にイラクの安定と繁栄という目的の実現に寄与する意欲を起こさせる姿を見たいと望んでいるという点で意見が一致した。

 また両首相は、イラクの石油・農業資源を増やすためにイギリスの経験を活かす方法やバスラ県の情勢、国内の代表団が近く訪れる予定の県における治安確保のために両国の協力が必要であることなどについて話し合った。

 両首相は、憲法への国民投票や昨年1月に行われた総選挙を通じて明らかになったようにイラク治安部隊の国内治安維持の責任を負う能力が着実に向上しており、訓練を受け装備の整った治安部隊の規模が増大して隊員数が24万6千人に達していること、さらにその数が今年末までに32万5千人に増えると予想されていることに注目した。

 マーリキー首相は、新政権が向こう数週間のうちに治安維持任務を引き受けるための計画を立てると指摘した。イラク軍の治安維持能力の強化によって多国籍軍は段階的に削減され、その活動はイラク軍の訓練に集中することになるだろうという。ただし多国籍軍は イラク軍が単独で治安を維持する準備ができているとイラク政府が確認するまでは駐留を続けるとのことである。

 両首相はイラク軍がイラクの全ての県における治安維持の責任を担い、徐々にまた早い時期に治安維持の責任を完全に引き受けるべきであるとの点で合意した。多国籍軍の駐留は国連安保理決議第1546号に基づいたものであり、イラク政府が駐留を必要とするか否かにかかっている。治安維持責任の完全な引き継ぎはイラク政府が決定する諸条件に則って行われるべきものである。

 イラクとイギリスの両政府は、多国籍軍からイラク軍への治安維持責任の移譲が年内の近いうちに始まり、イラク軍が2006年中に国内の大部分の都市を統制下に置くことができるよう希望している。



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( 翻訳者:村山誓一 )
( 記事ID:2619 )