15歳少女と家族、レイプを乗り越え新たな人生スタート(Milliyet紙)
2006年06月06日付 Milliyet 紙

 レイプを受けたことの代償を世間に負わされてきた15歳の少女A.A.は、自分の家族とともに新しい人生を踏み出した。
 少女A.A.は14歳のときにレイプされ、15歳のときに秘密にしていたそのレイプで妊娠し赤ん坊をその手に抱いた。トルコの世論がそんな少女A.Aを知ったのは、レイプの代償を家族とともに負わされているということでだった。

 (レイプ事件を知った)人々は少女の顔につばをはきかけ罵倒した。そのため、A.A.は外出できない状況になった。父親も12年働いてきた仕事を解雇された。こういった困難にもかかわらずA.A.の父親のラマザン・A.は娘を守ったのだった。

 少女はシシュリ市役所に保護され、家族とともに新しい人生をスタートさせた。「娘を家から追い出すようなことはできません。無知な人々があまり住んでいないどこかへここから引っ越したいのです。」と話していた父親の望みがかなえられ、一家は住民達の名誉を汚したとののしられ、通りでつばをはきかけられたイェニサフラから引っ越した。引越し荷物が多くなかったため、古く使い込まれた家財は洗濯用たらいに押し込まれトラックにつまれた。一家は罵倒され、疎外された街に永遠の別れを告げ、そのトラックで新居へ到着した。A.一家は人生をゼロから始める決心をしたのだ。


■学校に通い続ける

娘がレイプを受けたと知られてから、長年働いてきた仕事を解雇された父親は、シシュリ市役所の清掃課で働き始めた。父親のラマザン・A.は、暗雲が少しずつかき消されてきたと言い、次のように続けた。「今は本当に平和な気持ちで暮らしています。偏見を持たずに接してくれる同僚や我が家を訪れてくれる近所の人たちがいます。私もやっと我が家に食べ物をもって帰れるようになりました。」
15歳で母親となったA.A.は次のように話した。「先生方に言われたのですが、私は初等教育の卒業証書を取得できるそうです。来年高校へ入学する予定です。また学校へ通えることや友達と一緒にいられるという想いが私の生きがいになっています。私たちが陥った暗闇から脱するために手を差し伸べてくださった皆様に感謝しています。私にとって人生はこれから新しく始まります。」


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( 翻訳者:新井 仁美 )
( 記事ID:2634 )