美術品盗難、今度はカフラマンマラシュで -古代ペルシアのコイン、偽物にすりかえ(Milliyet紙)
2006年06月08日付 Milliyet 紙

 文化観光大臣のアッティラ・コチは先日、クロイソス王の財宝盗難事件と類似した窃盗事件が他にも発覚したと述べたが、被害にあった博物館や美術品の名を伏せていた。寄せられた情報によると、ウシャクの事件と類似した盗難はカフラマンマラシュ博物館で起きたと判明した。
 今回の盗難もウシャク博物館と同様に匿名の手紙で明らかになった。文化観光省に手紙が届いたことから調査が始められた。博物館で3ヶ月間文化観光省の査察官が調査を行なうなか、専門家による報告書において、紀元前361-333年の古代ペルシャのものとされた545枚の銀のコインが偽者にすり替えられたことが報告された。

■コインは調査中
 専門家は、民族学・考古学的遺物の陳列棚や美術品倉庫にあるヴェネチアのコイン、ヘレニズム・ローマ・ビザンツ期の金・銀・銅のコイン、アラブ、オスマン朝時代のコインに関する調査を始めた。
 事件を受けてウシャクのアトゥシュ知事は「545枚の銀のコインが偽者にすりかえられたことが文化観光省の査察官によって立証された」と述べた。
 アトゥシュ知事は6,7ヶ月に及ぶ調査により事件が明らかになったことに触れ、「1998年に職務を離れた博物館長は倉庫係に美術品の管理を任せ、倉庫係は7ヶ月間ほど博物館の管理をした。博物館長が再び任命されたのち、検品や引継ぎを行わなかった。したがって、この時期に盗難事件が起きたと考えられる」と話した。アトゥシュ知事は倉庫係のアリ・イートについて、調査が始められ罰せられたことを述べた。文化観光省関係者はこの件に関して次のように述べた。
 「各博物館で調査を行っている。残念ながら状況は簡単ではない。カフラマンマラシュ博物館の調査で多くの銀コインが偽物であることが判明した。しかし博物館に所蔵された時すでに偽物だったのか、それとも後に偽物にすりかえられたのかは明らかでない。他の調査でもはっきりとした結果はあげられていない。博物館に革命でも起こして、何もかもやりなおさなければならない。」

■博物館長は病気療養中
 博物館長のアフメト・デニズハンオールラルは調査に全面的に協力した上で次のように話した。
「約1ヵ月間病気療養のため仕事を休んでいる。現場から離れているために何がおきているのかわからない。査察官は全体的な調査のために来た。今月の中旬には博物館での職務に戻る予定だ。」



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( 翻訳者:松本 沙知 )
( 記事ID:2659 )