モスクに放置された遺体をめぐる顛末(Hurriyet紙)
2006年07月09日付 Hurriyet 紙

 30歳のグルベット・アダヌルさんは、シュルナクのジズレ郡で、離婚した元妻の甥S.D.(16歳の)に刺され重傷を負い、20日間治療を受けていた病院で死亡した。サーイト・サルタンさんは、内縁の夫であるアダヌルさんの遺体を引き取ったのち、ジズレにあるモスクに放置し姿を消した。引き取り手のいなくなった遺体は、市の担当者やモスクに礼拝に訪れた人々によって埋葬された。


 4人の子供の母親でジズレに住むH.A.は、結婚して3年の30歳の夫アダヌルさんが浮気をしたとし、離婚した。夫アダヌルさんはH.A.と離婚後、以前から関係があったといわれているサルタンさんと内縁関係になり3年間同棲したが、結局サルタンさんに見捨てられた。
 途方にくれたアダヌルさんは、離婚した元妻のH.A.と子供たちのもとへ戻った。アダヌルさんは、元妻にも家族にも相手にされなかったが、子供たちと会うことは許された。自宅にアダヌルさんがいるのを目にしたH.A.の甥S.A.は、口論の末、アダヌルさんを刺して重症を負わせた。甥S.A.は、事件の2週間前に出所したばかりだった。治安部隊に捕らえられたS.A.は、その後、逮捕された。

 アダヌルさんは、20日続いた集中治療にもかかわらず、重態で収容されたディヤルバクルのディジレ大学医学部病院で一昨日(7日)、帰らぬ人となった。アダヌルさんの遺体を引き取ったサルタンさんは、遺体を救急車でジズレに運んだのち、ヌフ・ネビー・モスクの前に放置し逃走した。引き取り手のない遺体が棺に入ってモスクの前に放置されているのを見つけた人からの通報を受け、市の担当者たちは遺体をジズレ国立病院の霊安室に移した。遺体は霊安室で身元確認され、1日保管されたが、名乗り出る者はいなかった。このためアダヌルさんの遺体はモスクを訪れる信者や市の担当者により今日(9日)、ジズレ近代墓地に埋葬された。


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( 翻訳者:井上さやか )
( 記事ID:2937 )