新規モスク建設は宗務庁の管轄外(Radikal紙)
2006年07月11日付 Radikal 紙

宗務庁のアリ・バルダクオール大臣は、新たに建設されたモスクの大半から宗務庁へなんの知らせもないことを明らかにした。バルダクオール大臣は、10日(昨日)、宗務庁と宗教・社会公共事業財団の共催で行われた「モスク建設協議会議」の開会式でスピーチし、トルコで毎年500軒をこえるモスクが建設されていると述べた。同大臣は、600年もの偉大なるオスマン帝国の後継者として、日々、増え続ける「おかしな建築」に不満であることを述べた。「お互いに模倣しあい、浪費をつくし、商業店舗がモスク内に取り入れられ、モスクの調和と静寂を台無しにした21世紀のポストモダン様式と今、我々は向かい合っているのです。」

バルダクオール大臣は、会議に参加した建築家には次のようによびかけた。「モスクだけではありません。学校、病院、そして公共建築についても、特徴と個性のあるものにしてください。すべて一緒、お互いに模倣しあった建築は人々の記憶に残りません。」


■「モスクに精肉店、音楽テープ店も」

バルダクオール大臣は、モスク建設の際、必要な注意が払われていないことを告白し、次のように続けた。「聖職者の派遣を求められた段階で、やっと我々はモスクが建設されたことについて知るのです。モスクの下に設けられた店舗スペースは、床屋、精肉店、ケバブ(焼肉)店、音楽テープ店、スーパーマーケットなど高い賃貸料を支払える者に貸し出される。モスクが一定の経済力に達すれば、宗務庁に対して聖職者派遣の要請さえしてこないこともある。モスクの収入にあうかたちで自分たちが気に入った聖職者を雇うのだ。このようなモスクでは音響システムもとてもひどいものだ。このようにして自分でまいた種で自身が不利益をこうむるわけだ。しかしそのことがモスク関係者だけでなく、周辺の人々にも悪影響を及ぼしている。このような深刻な状況はなくさなければならない。」

宗教・社会公共事業財団のフィクレト・カラマン理事長は、オスマン時代から残された12500軒のモスクがあり、そして共和国時代には65000軒のモスクが建設されたことを明らかにした。



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( 翻訳者:小野寺香織 )
( 記事ID:2957 )