イラクのマーリキー首相、クルド自治政府を訪問 -イラク国旗はみあたらず(Milliyet紙)
2006年07月11日付 Milliyet 紙
イラクのマーリキー首相がクルド自治政府の首都アルビールでクルド地方議会を訪問した際、イラク国旗はどこにも掲揚されなかった。その一方でイラク国歌は演奏され、そのあとに続いて「クルディスタン賛歌」が演奏された。
■バルザーニ氏と会う
2日間の訪問のためアルビールを訪れたマーリキー首相は、朝、クルド地方議会を訪れた。議会の建物内で自治政府首相のネチルヴァン・バルザーニ氏と面会したマーリキー首相を、アドナン・ムフテゥ議長とケマル・ケルクーキ副議長が出迎えた。
■旧イラク国旗が掲揚
議会の建物の入り口で、イラク国歌に続き「クルディスタン賛歌」が演奏された。ただしイラク中央政府の旗がどこにも掲揚されていないことが注目を集めた。
クルド地方議会内にはイラク中央政府の旗の代わりに、外交儀礼に反してアブドゥル・カリム・カセム元首相の時代の2枚のイラク国旗が掲揚された。
クルド地方議会の特別セッションは、ムフトゥ議長のスピーチで始められた。
■議会でのマーリキー首相の発言
ムフトゥ議長の後に発言したマーリキー首相は、サッダム支持者がイラク人のあいだに敵意や差別の種を巻いたと述べた。そして同首相は、暴力やテロに対し大きな成功をおさめたと主張し、全てのイラク人に国家統一のため努力するように呼びかけた。
■本紙が以前に報道:アラブ人にビザ
イラク人口の大多数を占めるアラブ人が、クルド人の居住する北イラク地域に入るためには、役所での様々な手続きが必要とされるようになった。これは以前、本紙が報じたことであるが、アラブ人は長期間の手続きを経た場合のみ、まるで外国に入国するときに求められるビザに類似した特別許可を取得して、クルド地域に足を踏み入れることが出来るのだ。
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( 翻訳者:栗林尚美 )
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