政府のホマーとラジャー移譲計画 シャルグ紙
2006年07月12日付 Sharq 紙

【ISNA(イラン学生通信)】憲法44条(ジーム)節に基づき、ホマー(イラン航空)とラジャー(ラジャー旅客鉄道会社)は民間部門に移譲されねばならないが、両社は赤字企業で、その株は株式市場に出せるものではない。

国の鉄道旅客輸送の元締めであるラジャーは昨年、乗車券の価格安定化を図ったことから540億トマーン(約69億8万円)の損失を出したが、経済評議会がこの企業に対する補填として応じたのは220億トマーン(約28億1114万円)のみであった。しかも同社は今のところ、鉄道輸送の実際のニーズの25%にしか対応できていない、つまり乗車券購入希望の4件に1件にしか乗車券を提供できない。

一部の推測によれば、ホマーの昨年の損失額は300億トマーン(約38億3339万円)である。これまで経営陣が同社の損益にかんし矛盾した申告を行ってきたため、結局のところ、実際に利益を上げているのか赤字なのかが明らかではない。だが、昨年国の航空会社全体で1520億トマーン(195億5022万円)の損失が出ており、ホマーが国内フライトの40%をシェアーしていることを考えると、当然、最大の損失を出しているのは同社ということになろう。また、ホマーは国営石油会社から燃料を受け取る一方、石油会社にたいし約2260億トマーン(約288億7810万円)の債務を負っている。

道路交通省の管轄下で活動するラジャーとホマー。赤字経営でありながら、どうすれば民間にその株を委ねられるのだろうか。

民営化機構長官のゴラームレザー・コルドザンガネ氏は、赤字経営の国営企業株の譲渡について次のように語る。「44条冒頭部が適用される赤字経営の国営企業は、利益を出すようになるまで民間に委ねられることは不可能だ。そうなるためには様々な手法が可能である。例えば、航空会社に利益を出させるには航空券を値上げすることもありえよう。もし、利益を出すことができないのであれば、法律に従って解散か破産を宣言してから、その株を株式市場に委ねることができる」。


Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:吉村 かすみ )
( 記事ID:2968 )