アメリカとの交渉は無用:ハーメネイー最高指導者 シャルグ紙
2006年06月28日付 Sharq 紙

2006年6月28日付シャルグ紙

【ISNA】イスラーム革命最高指導者は、イスラーム諸国の指導者らがイスラーム共同体(ウンマ)の連帯に留意した行動をとることが、ムスリム諸国民の進歩と力の基礎となるとした上で、イラン・セネガル二国間の合意文書の実現に両国首脳が努力することで合意したことを歓迎すると表明した。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は昨日、セネガル共和国大統領と会談し、同国における安定と思慮深い指導者の存在、そして預言者一族に対する国民の敬意を指摘した上で、イランはセネガルと広範でしっかりとした協力を行っていく用意がある旨強調した。

 イスラーム革命最高指導者は、強権的な列強による数々の陰謀と強欲な主張に対するイラン国民の抵抗こそ、イランの若者たちが多くの才能を開花させることにつながったとし、次のように指摘した。「イランはさまざまな分野の科学技術において、若手研究者らによる奇跡的な進歩を遂げた。核技術を、それも外国の援助を受けることなく獲得したことは、この進歩の象徴的な事例である」。

 アーヤトッラー・ハーメネイーは、イランは核問題を解決することができるとした上で、次のように付け加えた。「われわれは核技術を獲得し、その技術を利用するという正当なる権利について、誰とも交渉するつもりはない。しかし、この権利を正式に認めた上で、世界的な管理・監督のあり方、保証の方法について話し合うというのであれば、われわれはその用意があるし、そのための環境もすでに整っている」。

 ハーメネイー師は、世界の列強は他国に圧力をかけるために、協議をめぐる議論を悪用していると指摘した上で、「アメリカと話し合うことは、われわれにとって何の利益にもならない。われわれはアメリカとの話し合いを必要としていない」と付け加えた。

 イスラーム革命最高指導者はさらに、イスラーム諸国がアメリカやシオニストどもの願望に対して抵抗し、イランの核の権利を認めることが必要であり、イスラーム共同体の強化につながるとの見方を示し、この問題に関するセネガルの採っている立場を良識的だとした上で、「近い将来開かれるアフリカ連合首脳会議には、イラン大統領も出席する予定である。この会議は、このような立場を採択するのに絶好の機会である」とした。

 アーヤトッラー・ハーメネイーは、イスラーム共同体の運命とムスリム諸国の運命は互いに関係し合っているとした上で、次のように指摘した。「強権的な列強は、イスラーム共同体が世界の偉大なる力として台頭することを直視する用意ができていない。アメリカとシオニスト体制がイスラーム世界の分裂に全精力を注いでいるのは、まさにこのことが理由なのである。イスラーム諸国の指導者たちには、知恵を働かせることで、このような試みを察知し、無力化することが求められている」。

 アフマディーネジャード大統領も同席したこの会談で、セネガル大統領はイランを訪問できたことを喜ぶとともに、アフマディーネジャード大統領との会談は極めて前向きであったと評価した上で、「両国の合意文書を実現させることで、イラン・セネガル関係をより強固なものにすることを望む」旨述べた。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:2868 )