アフマド・ハータミー、「イスラーム服ファッション・ショー」を批判 シャルグ紙
2006年07月24日付 Sharq 紙

2006年7月24日付シャルグ紙2面

【ISNA】テヘランの臨時金曜礼拝導師のセイエド・アフマド・ハータミー師は、イスラーム服の展示会を批判して、「この展示会で展示されたものは、新聞等で見る限り、残念ながら女性を飾る装飾であって、服とは言えないものだ」と述べた。

 最高指導者専門家会議の議員を務める同師は、同展示会で展示された多くの服は「飾り」であって「服」ではないとした上で、次のように語った。「聖クルアーンは、女性は自らの飾りを〔夫や親兄弟などの〕近親者に対してのみ見せるべし、他人に対しては自らを蔽うべし、と命ぜられている〔*1〕。ところが、残念なことに、あの展示会でわれわれが見たものとは、イスラーム服とはほとんど関係のないものであった。間違っても、あのようなものをイスラーム服などと理解してはならない。あの展示会では、最高のイスラーム服である〔全身を覆う〕チャードルが、きちんと紹介されていなかった」。

 同師はさらに、次のように述べた。「はっきり申し上げたい。敵はこの状況を、悪しき目的のために利用しようとしている。我が国を《アンダルス化》〔*2〕しようと画策している。もしわれわれがこの問題の解決に関して、今以上に躊躇するようなことがあれば、そのうちもっと重大な問題に直面するだろう。バッドヘジャービー〔女性の身体を蔽うべき《ヘジャーブ》が乱れた状態〕やビーヘジャービー〔《ヘジャーブ》をまったくまとわぬ状態。肌を露出した服装〕の問題には、厳正に対処する必要がある。もちろん、バッドヘジャーブの問題に取り組みさえすればよい、などと言っているわけではない。経済的な腐敗の問題にも取り組む必要があると考えている」。

★★★

訳注:

〔1〕クルアーン第24章(光)第31節では、次のように述べられている。「それから女の信仰者にも言っておやり、慎みぶかく目を下げて、陰部は大事に守っておき、外部に出ている部分はしかたがないが、そのほかの美しいところは人に見せぬよう。胸には蔽いをかぶせるよう。自分の夫、親、舅、自分の息子、自分の兄弟、兄弟の息子、姉妹の息子、自分の(身の廻りの)女達、自分の右手の所有にかかるもの(奴隷)、性欲をもたぬ共廻りの男、女の恥部というものについてまだわけのわからぬ幼児、以上の者以外には決して自分の身の飾りは見せたりしないよう。‥‥」(井筒俊彦訳『コーラン』(中)、岩波文庫、pp.194-195.)

〔2〕アンダルスは、レコンキスタ前にイベリア半島においてイスラーム勢力が支配していた地域を指す。異教徒らの攻撃によって徐々にイスラームの勢力が弱まり、最終的に滅亡させられることを比喩的に指す表現として、「アンダルス化」という語が用いられていると思われる。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:3083 )