ブッシュ大統領:トルコ軍の北イラク介入支持しない(Hurriyet紙)
2006年08月13日付 Hurriyet 紙
エルドアン首相とブッシュ大統領の間で行われた電話会談で、米大統領がPKK(クルド労働者党)問題について「積極的な」行動を約束していたことが明らかになった。しかし、エルドアンに対し「トルコの軍事行動は支持しない」と伝えていたことも判明した。
アメリカのジョージ・W・ブッシュ大統領がタイイプ・エルドアン首相との会談で、北イラクで軍事行動をとらないよう求めていたことが伝えられた。
信頼できる情報筋からの情報によると、2人のリーダーの間でつい先ほど行われた電話会談で、ブッシュは北イラクにあるPKKの拠点に関するトルコ側の懸念に対して「積極的に」行動すると述べた。しかしブッシュは「トルコの軍事行動は支持しない」とも発言していた。首相府プレス・センターの発表では、ブッシュが「事態の緊急性と深刻さを我々は理解している」と述べ、トルコとともに行動しようと語ったことが伝えられていた。プレス・センターの発表では、(トルコの)軍事行動に関する米大統領の見解や、大統領が軍事行動を支持しないことについては触れられていなかった。
■アメリカはトルコの軍事介入を望まず
アメリカ政府高官は、トルコがとりうる軍事行動が、事前に予想できない事態を引き起こすかもしれないという見方を示している。また「絶対に軍事介入はあってはならない」とも語っている。アメリカのある政府関係者は「トルコが北イラクに足を踏み入れることは他の国々への悪い見本になりうる」と述べた。
ワシントンにいるイラク系クルド人の情報筋も、トルコを憂慮させている問題を解決するために、できる限りのことを行う用意があるとし、イラクにあるPKKの事務所の閉鎖も始められていると語った。この情報筋は「我々はトルコのパートナーとなることを望んでいる。北イラクのトルコ治安部隊と継続的に連絡を取り合っている」と話した。
一方、アメリカのいくつかの情報筋は、イラクに駐留するアメリカ軍部隊がPKKのメンバー数人を拘束しており、彼らのトルコへの送還することが検討されていると述べた。
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( 翻訳者:松岡聡美 )
( 記事ID:3255 )