トルコのレバノン派兵に待った -新たな国連安保理決議必要(Milliyet紙)
2006年08月15日付 Milliyet 紙

タイイプ・エルドアン首相を座長に開かれた国内首脳会議で、レバノンへのトルコ軍派遣問題が取り上げられ、国連安保理が新たな決議を採択し方針が示されるまで派兵を待つことで合意した。

エルドアン首相を座長に首相府で10時から始まり1時間40分続いた会議には、参謀総長ヒルミ・オズキョク大将、アブドゥッラー・ギュル外相、ヴェジュディ・ギョヌュル国防相、ジェミル・チチェキ法相、陸軍司令官ヤシャル・ビュユクアヌト大将、アリ・トゥイガン外務省事務次官、エルトゥールル・アパカン同事務次官補佐、参謀本部計画・指針局長ヒルミ・アクン・ゾルル中将、参謀本部作戦本部長ベキル・カルヨンジュ副中将が参加した。

国連の枠組みのもとでのレバノン派兵が議論された会議では、トルコからレバノンへ1000人程度の兵士を派遣することや、兵士の人数は国連の要請により変わりうることが発表された。
会議後に首相府が行った会見では、(イスラエル、ヒズブッラーの)即時停戦を求める8月11日付の第1701号国連安保理決議が歓迎され、また決議により地域への早急な人道支援に必要な土台も築かれたことになるという認識が示された。
派兵問題について国連からの新たな決議を待つと説明された会見では次のように述べられた。

■新たな安保理決議

「ご承知の通り、停戦を受けてレバノン国軍が国連レバノン暫定軍(UNIFIL)とともにレバノン南部へ配置される。それと平行して、イスラエル軍が地域から撤退する一方で、UNIFILの任務と活動の範囲が拡大され、隊員の数が1万5000人まで増強されることになっている。これら全ての点に関して近く国連安保理で採択されるであろう新たな決議により一層明確な指針が与えられることが待たれている。
トルコは、中東危機ぼっ発以来、地域での事態悪化を食い止めるために外交努力を行う一方、パレスチナとレバノンの国民への食糧、薬、テントの提供を初めとする緊急人道支援を続けてきた。こうした支援は、今後のプロセスでも量を増しながら継続するだろう。トルコは、問題の永続的な解決に向けて可能な支援を進めていくという観点から対応を続けていく」。

■「トルコ以外の五カ国も派兵予定」

レバノンのフアド・シニオラ首相がトルコの派兵に関して前日エルドアン首相と会談したことが伝えられた。レバノン首相府は、昨日も「トルコが派兵に同意」したと伝えた。ベイルートで首相府によって行われた会見によれば、トルコのほかにモロッコ、インドネシア、イタリア、スペイン、マレーシアが国連軍への援軍の派遣を承認した。会見では、これらの国が「レバノンにおける全ての関連勢力が受け入れるという条件で」増強部隊の派遣を受け入れたことが明らかにされた。
レバノンの国連平和維持軍では現在2000人ほどの兵士が任務に就いている。

Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:小野寺香織 )
( 記事ID:3272 )