グアンタナモ基地に拘束のトルコ系青年、釈放される(Hurriyet紙)
2006年08月25日付 Hurriyet 紙

キューバにあるアメリカのグアンタナモ基地で、5年もの間裁判なしに拘束されていたムラト・クルナズは、昨日ドイツのラインラント・プファルツ州にあるアメリカのラムシュタイン基地に身柄を移され釈放された。彼の弁護士は「地獄のような生活を味わったが、今は家族と一緒だ」と述べた。

キューバにある米グアンタナモ基地で5年前から裁判を経ずに拘束されていた24歳のムラト・クルナズは、昨日釈放された。クルナズはドイツのブレーメン市在住で、ドイツの永住権を取得している。クルナズの弁護士、ベルナルド・ドッケは、長期にわたる法廷闘争の末、昨日ドイツ南西部にあるラムシュタイン米空軍基地に身柄を移され、釈放されたと発表した。

ビルト紙は、ムラト・クルナズが母ラビエと父メティンによって出迎えられたと報じた。ムラト・クルナズの置かれた状況を絶えず取り上げて、アメリカ人の弁護士バヘル・アズミーとともにクルナズの解放に向けた働きかけを続けてきたドッケ弁護士は、メディア各社に送ったメールの中で、今日記者会見を行う予定であることを明らかにし、「5年間息子の安否を心配し続けた家族が、気兼ねなく再会を果たすことは最も当然の権利です。どうかこの権利を尊重して下さい。クルナズ家をそっとしておいてあげて下さい」と述べた。ドッケ弁護士は、クルナズがグアンタナモで「地獄のような生活をした」と語ったことを明らかにし、無実が証明されたクルナズは今後通常の生活への復帰を目指すと話した。

■2001年に拘束されていた

トルコのアダパザルからドイツに移住した家族に生まれたムラト・クルナズは、ブレーメンで生まれ育った。そこで造船業に関する専門教育を受けているときに宗教原理主義グループの影響を受け、2001年にコーラン教育を受けるためパキスタンに渡った。同年、アメリカ連合軍によってタリバン軍の一員であるという理由で身柄を拘束され、グアンタナモ基地に送られた。クルナズが無罪であり、いかなる組織とも繋がりのないことが判明した。これにもかかわらず、アメリカ当局は彼の解放を長期間認めなかった。

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( 翻訳者:近岡 由紀 )
( 記事ID:3344 )