政府、レバノン派兵を決定(Hurriyet紙)
2006年08月29日付 Hurriyet 紙

政府は、レバノンへの軍隊派遣を決定した。アフメト・ネジュデト・セゼル大統領の派兵に反対するコメントから2日と置かずに召集された閣議では、トルコ大国民議会を今週あるいは遅くとも来週初めに臨時に召集し、派兵を決議にかけることを確認した。

内閣が昨日行った3時間半の閣議の後、政府報道官のジェミル・チチェキが会見を行った。中東情勢(への対応)について話し合ったことを明らかにしたチチェキは、「トルコは中東の国である。そぐそばで起こっているあらゆる出来事がトルコに様々な観点から影響を与えている。したがって、(全く無関係の)第三国のような遠い国と同様の形で事態に対処することは、そもそも国益という観点から適切ではない」と述べた。チチェキは、決定の詳細について詰めるため今日午後に会議を開くことを明らかにした。チチェキは要約すると次のように話した。

■傍観は出来ない

海の向こうにある多くの国々が中東にこれほど大きな関心を示し、部分的に動き出し、国連1701号決議の実行を決定して(事態収拾の)努力を払う一方で、中東の国の1つであり、地域に苦言を呈すことのできる立場にある国として、中東情勢をゴールの後ろからサッカーの試合を見ている観客のように傍観することなどあり得ない。トルコは自らの負っている責任を果たすだろう。

■派兵には条件がある

トルコは当初から、いかなる状況でも軍隊を派遣しようというのではなく、一定の条件がクリアされた状態で暫定軍へ参加するという考えを示してきた。派兵のための1つ目の条件は国連安全保障理事会の決議であり、この決議は採択された。2つ目は和平を構築するということではなく、和平を守ることが軍隊を派遣する目的として位置づけられることであった。我々はこれらの条件を全て明らかにしていた。(外国から)トルコ軍の派兵が大きなメリットをもたらすという意見が表明された。

■我が国にそぐわない見方

トルコ共和国とその政府として、これまで28の地域に国連決議に従って、国際的な合意がもたらす条件で平和と我が国の国益を守るため国外へ軍隊を派遣した。したがって今回が初めてのことではない。しかし一部ではまるでトルコが初めて国外へ派兵するかのように見られている。国外へ軍隊を派遣することになれば、国内の治安、安全保障上の問題により国が弱体化するかのような、全く誤った、我が国の強大さにもそぐわない見方が示されている。

事実、他の国々へ軍隊を派遣した際にもトルコは似たような問題を抱えていたが、これらのどれ一つも弱みとして問題が大きくなることはなかった。(従って国外に派兵すると国が弱体化するという評価が)客観的な評価ではなく、政治的な必要性や内政上の期待に端を発した評価であることは明らかである。政府としての認識も同じだ。明日以降派兵の手続きを完了することになるだろう。まもなく国会が召集されるだろう。

■ためらいなどない

外務省と外相、首相が何度も述べたが、我々は平和を守るために行くのだ。ヒズブッラーの武装解除などということは我々の任務とは関係ない。ためらうようなことはない。

■要件が満たされている

公正発展党中央執行委員会がタイイプ・エルドアン首相を長として招集された。エルドアン首相は、会議の初めにある新聞記者がレバノンへの派兵について「政府首脳の間で見解の違いがあるのか」と質問したのに対し、「報道官が説明したことだ。憲法の求める要件を満たすことに努めている」と答えた。

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( 翻訳者:小野寺香織 )
( 記事ID:3367 )