サウジアラビア、国際部隊のレバノン派遣を支持(アル・ナハール紙)
2006年07月21日付 Al-Nahar 紙
■ サウジ政府、レバノンへの国際部隊派遣を支持
■ エジプト政府は停戦を呼びかけ アサド大統領はロシアのサルタノフ副外相と会談
2006年07月21日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面
サウジアラビア王国はイスラエルの「横暴」を非難し、イスラエルがレバノンを「破壊」していると非難し、停戦を求めるとともにユダヤ国家[イスラエル]が攻撃を継続することを許すことはできないと強調した。また、レバノンへの国際部隊派遣を支持した。
サウジアラビアのスルターン・ビン・アブドゥルアズィーズ皇太子は水曜日の夜に政治問題およびレバノン情勢を中心とする協議を行った後、エリゼ宮殿でフランスのジャック・シラク大統領と再度協議を行い、その後に声明を発表した。声明には「協議は友人同士の友好的なものであった。我々は二国間協力について話し合った。我々は、賢明なる姿勢をもって問題に取り組むフランス大統領閣下の努力を支持する。フランスは現在の諸問題についての解決策を模索しており、(レバノンでの)戦争に歯止めをかけるためのサウジ・フランス両国の努力も行われている。イスラエルがレバノンの国民や民間人、女性、高齢者、子供たちの生命や財産を弄ぶのを放っておくことはできない。イスラエルのこれらの行動は絶対に許されないものである」と述べられている。また皇太子はレバノンへの国際部隊派遣を「最も適切な解決法」だとして支持した。また、「両聖地の守護者アブドゥッラー・ビン・アブドゥルアズィーズ国王は医薬品の提供や人的援助、医療援助を行っており、近いうちにその他の援助も行われるだろう」と発表した。
■ イスラエルの「横暴」
サウジアラビアのスウード・アル=ファイサル外相はイスラエルの「横暴」を非難し、フランスのフィリップ・ドストブラジ外相との会談においてイスラエルの対レバノン軍事攻撃について話し合った後、「今日のレバノンの危機は、アラブの隣人に対するイスラエルの政策を特徴づける横暴さを想起させるものである」と述べた。さらに記者会見において「兵士2名が拉致されたという理由で1つの国が完全に破壊された」と述べた。そして「もしも平和を欲するのならば、このような事態は平和への道ではない。もしも恐怖を与えることが目的なのだとしたら、それは何の成果ももたらさない。イスラエルがとっている措置は、空回りしかもたらさない」との見解を示した。
またサウジ外相は、「中東における安定の欠如の主な理由が、中東地域の根本的な紛争すなわちアラブ・イスラエル紛争が解決されていないことにあるのは明白だ」と述べた。そして「レバノン政府がレバノン全土の支配を確立し、レバノン国内で起こっている全ての事に対して主権を強制的に行使しうるよう支援すること」を呼びかけた。
またフランス外相は、「フランスは、レバノンとイスラエルの間で暴力行為がつづいていることに対して非常に憂慮している。この暴力行為は民間人の間に多数の犠牲を生み出し、インフラの破壊を引き起こしている」と述べた。また、「停戦の条件を確定するため現在国連でなされている努力」を支援する意向を表明した。
(後略)
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( 翻訳者:田中裕子 )
( 記事ID:3175 )