OIC緊急首脳会議でエルドアン首相、地球規模の危機を警告(Radikal紙)
2006年08月04日付 Radikal 紙
イスラム会議機構(OIC)のマレーシアでの臨時首脳会議で、イスラエルによるレバノン攻撃が強く非難される一方、国連の安全保障理事会に対し即時停戦を呼び掛けるよう求められた。
17カ国が参加した会議では、イスラム世界の忍耐が、すでに最も穏健な国々でさえ限界に達したとの西洋に対する警告が際立った。タイイプ・エルドアン首相は、戦争が“地球規模の戦火を引き起こす”との警告を発した。
トルコ、マレーシア、インドネシア、アゼルバイジャンといった国々の首脳と、エジプト、ヨルダン、カタール、シリア、セネガル、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、イエメン、パレスチナの外相級代表が参加した拡大OIC首脳会議が、レバノンに関する特別議題を協議するため昨日クアラルンプールで開催された。
■「レバノンに賠償を」
会議後に出された声明は、レバノンとパレスチナでの武力行使についてイスラエルを強く非難する一方、国連安全保障理事会に対し、これ以上責務遂行を先延ばしすることなく無条件で包括的な即時停戦措置をとるよう求めた。
さらに声明は、イスラエルが犯した罪について国連尋問を開始するよう求めており、「イスラエルに対し勇敢に抵抗するレバノン国民との連帯」が表明された。「人的損失と苦痛の責任はイスラエルにある。レバノンに対する賠償支払いを求める」との言及もあった。
緊急首脳会議の協議は重苦しいトーンに包まれた。エルドアン首相は不均衡な武力を行使したとしてイスラエルを非難し、「この戦争は、いかなる形であれ正当とは認められない。弁護の余地などない。公平ではないのだ。この戦争には勝者などいない。憎しみの種を植え付け、原理主義へと導く戦争だ。恐ろしい地球規模の戦火が我々を待っていると言っても過言ではない」と話した。
さらに同首相は、文明間闘争につながる可能性を指摘し、国連を強く非難した。「今日声を上げず、この道筋に待ったをかけなければ、明日にはもう時すでに遅しとなっているかもしれない。OICとEUは大変な重責を負っている。国連の理念が提唱されたとき、力のあるものが自らを正当とみなすことのできない、また自らの目的を暴力を用いて実現する者が人類に大きな痛みをもたらさないような平和的な体制が念頭に置かれていた。残念だが、今日この体制は第二次世界大戦以降最も深刻な脅威の一つにさらされている。国連安全保障理事会の力は弱体化した」。
エルドアン首相は、レバノンのフアド・シニオラ首相により提示された、捕虜の交換とイスラエル軍のブルーライン(国連が画定した国境線)への撤退、難民の帰還、地雷地図の引き渡し、国連の強化、1949年の合意による国境の復活を盛り込んだ停戦後の計画は承認可能なものであると話した。
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( 翻訳者:倉本 さをり )
( 記事ID:3184 )