セルビア共和国コソボ自治州で、トルコ語公用語化へ(Milliyet紙)
2006年08月06日付 Milliyet 紙
セルビア共和国のコソボ自治州で、トルコ語の公用語化を目指すコソボ民主トルコ党(KDTP)のヤージュラル党首は、コソボのチェク首相とベリシャ国会議長との間で書面による合意を取り付けた。
コソボ議会の審議でトルコ語の公用語化(案)が7月28日の初の採決で否決されると、KDTPの議員たちは反発して審議を拒否した。その後、代表者会議を開いたKDTPのヤージュラル党首は、そこでチェク首相やベリシャ国会議長と会談し、トルコ語の公用語化に関し書面による合意を取り付けた。KDTPは今回の合意後に法案を議会へ再提出することを明らかにした。また審議後の声明でヤージュラル党首は、約2年前からこの法案が議題に取り上げられるよう要求してきたことや、この問題に関しては今後も諦めず、要求していくと語った。
KDTP議員のガシュ氏は、トルコ語を話す他の民族も加えればコソボにはおよそ20万人のトルコ語話者がいると述べた。
■昨年開始した
トルコ系住民が多いコソボのプリズレン地方では、去年病院の医療記録にアルバニア語、セルビア語のほか、トルコ語による記録作成も加えられるようになった。ダウト・ムスタファ病院では、コソボ保健省の通達により去年から患者に手渡される医療記録にトルコ語も用いられるようになった。昨年末からは、文化省の公報のいくつかでトルコ語が用いられた。
トルコ語は1974年にコソボで公用語として認められたが、内戦後に委任統治した国連によって1999年に公用語の地位を奪われた。コソボのトルコ系住民は、これまで何度も国連にトルコ語の再公用語化の要求を伝えたが、良い返事は得られなかった。現在コソボでは、アルバニア語、セルビア語、英語の3つが公用語として認められている。
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( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:3198 )