ズールビヤーとバーミエ、1200トマーン〔約153円〕 シャルグ紙
2006年09月11日付 Sharq 紙

【シャルグ】ラマザーン月が始まるまでにはまだ間があるが、製菓業界と商業省の間ではすでに、ラマザーン月に最も消費される食料品、ズールビヤーとバーミエ〔いずれも揚げ菓子〕の価格決定作業が始まっている。

商業省次官が先日、ラマザーン月に開かれるレセプションの計画で食品価格が修正されると伝えていたが、ズールビヤーとバーミエについても様々なニュースが聞こえてくる。例によって、商業省がキロ当たり1200トマーン〔約153円〕を主張する一方、製菓業界は独自の分析で約1600トマーン〔約204円〕と概算している。

二つの価格のうち承認される可能性が高いのは前者である。何としてでも価格を抑えようとする商業省の決意が固いからだ。商業省は価格を修正するにあたり、ズールビヤーとバーミエの原料を助成金による政府価格で菓子屋に引渡すつもりでおり、実際これまでに約1763トンの砂糖が組合員への分配用に菓子屋組合に引渡されている。

菓子屋組合長のジャアファリー氏は、ズールビヤーとバーミエの値段について次のように語った。「政府と商業省が砂糖、油、その他必要な原料を業界に提供してくれるなら、値上がりはないでしょう」。そして1763トンの砂糖が業界に提供されたことについて、「政府は値段が去年の水準に止まることを望んでいます。とはいえ1200トマーンといえば4年前の値段です。だから商業省は必要な原料を菓子屋業界に提供すると好意的な約束をしたのです。約束されていた砂糖はこれまでに組合に引渡されました」と述べた。

同組合長は、「業界としても値上げはしたくない。でも原料費と労働者の賃金が上がっている状況では何らかの形で経費を補ってもらわねばならない。我々は安く作って安く売れると信じています。ただ政府には、原料を供給するという約束を守ってもらわないと。値上げして良いことなんかありません。安ければ客数が増え、売り上げも伸びるでしょう」と付け足した。

ズールビヤーとバーミエの価格決定方法について同組合長は次のように語った。「組合の技術委員会が原料価格に基づいて概算します。これらの菓子について例えば砂糖ならキロ当たり平均価格を550トマーン〔約70円〕としています。そして概算の値段を商業庁に提出し、あちらで再検討してもらって承認してもらいます」。

さらに、「製菓業界は毎年ラマザーン月を前に、ズールビヤーとバーミエの価格決定をめぐり多くの難題を負わされます。でも今年は商業省のレセプション計画が価格破壊を目指していますからね。まもなく最終的な価格が発表されます。我々は政府の側に立っています。原料を都合してくれれば、業界としては問題ありません」と述べた。

ラマザーン月になると何処のイスラーム国でも物価が下がるので、商業省としては何としてもラマザーン月の高値を食い止めたいところだ。

ジャアファリー組合長は、「損さえ出さなければ、我々はもっと安くしてもよいと思っています。業界が困らないという条件でね。売ってなんぼです。不適切な値上げでは必ず客足が遠のいて、売り上げが下がるでしょう」と言う。

製菓業界に割り当てられた砂糖の分配方法について同組合長は、「各組合員の持ち株数にしたがって砂糖は分配されます。15株持っている人は20株持っている人より分配は少なくなります」と述べた。

一方、物価の変動は予断を許さない状況で、製菓業界の識者らは、ラマザーン月に入る頃、砂糖と小麦粉が値上がりし、高く買わざるをえなくなる日が来ることを懸念している。


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( 翻訳者:吉村 かすみ )
( 記事ID:3480 )