コーラン学校がマドラサ(イスラム学院)化していると非難の声(Milliyet紙)
2006年09月13日付 Milliyet 紙

いくつかの教団や信仰グループの財政支援によって設立され、一部には寮や寄宿舎を備えたものもあるコーラン学校が二分しつつある。(本来)10月から5月末まで32週間の教育を行うコーラン学校では、「ハーフィズ(コーラン全暗記)」教育によって教育期間が2年間に延長されている。こうしたコーラン学校は、法律上は8年間の義務教育を終えた生徒を受け入れなければならない。 しかし「夏季コーラン学校」でも、小学校5年生を終えた生徒を登録させている。コーラン学校の“指導者”も、教師のように給料や追加授業分の給料を得ている。
コーラン学校の現状に関して、“マドラサ(イスラーム学院)化”への言及を含む意見は以下の通りである。

■警察が弱体化している

共和人民党のデニズ・バイカル党首:警察がこの問題を包括的な形で調査すると信用することは正しいことではない。「(イスマイル・アー・モスクの事件で元イマームがミフラーブに)頭を打ちつけて死亡した」と説明した警察官によって事件の真相が解明されると信じることは不可能だ。(司法)当局は、自分たちの決まりに従って裁判をしている。「不可避の殺人である」という判決を出している。これを執行させるシステムがある。警察が弱体化していると思う。いまだに一人として検挙されていない。

■小学校入学前からコーラン学校

共和人民党デニズリ選出国会議員のムスタファ・ガザルジュ:宗務庁管轄のコーラン学校が「イスマイル・アー」という名前を名乗っている。「教団とは関係ない」と言っている。関係がないはずはないではないか。こうしたコーラン学校は、本来の目的から逸脱し、女子にイスラーム風スカーフをかぶることを習慣化させ、人々が信仰グループの教えに従順になるようにするために利用され始めた。宗教教育によって、教育の統一性が損なわれようとしている。一部のコーラン学校や寄宿舎は、一種のイスラーム学院のような機能を持ち始めた。

■アーの称号を使ってはならない

メティン・ボスタンジュオール元国民教育相:(憲法174条で規定されている)革命法により、「アー」や「シャイフ」といった称号を使うことは禁止されている。宗務庁管轄の1つのモスクにだけ「イスマイル・アー」という名前が付けられているようだ。同じ名前でコーラン学校も開かれていると聞いている。イスタンブル県も県宗務局も法律を適用していない。コーラン学校の一部は、事実上イスラーム学院の教育を行っている状態にあるようだ。夏季コーラン学校に12歳の子どもを通わせることができている(のが現状だ)。この方法で、8年間の小中一貫教育が事実上ほごにされている。

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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:3488 )