元内相ら、イスマイル・アー・モスク殺人事件の報道姿勢を批判(Yeni Safak紙)
2006年09月13日付 Yeni Safak 紙

元内相で国民党党首のサァデッティン・タンタンは、ファーティフ・チャルシャンバ地区のイスマイル・アー・モスク殺人事件に関して報道されている内容について本紙に語った。イスマイル・アー教団が政治に関与していないこと、単に宗教的・精神的活動の範疇にある組織であることを述べ、この事件に関しての詳細な報告書が政府関係組織に存在すると語った。
タンタン党首はメディアの「なぜこの教団が捜査されないのか」との報道姿勢は理解できないと述べた。その上でメディアが国家にとって重要な役割を果たすことは出来ないだろうと述べ、「トルコでは精神的価値がより低い次元に成り下がることを望む者がいる」と語った。「事件の内容はモスクで殺人が起こり、イマーム(イスラム僧)が殺され、犯人も消された。しかし、これにまったく関係のない件や人物が根拠なく話題に上り、この事件の本質は語られていない」と述べた。

■ギュゼル:殺人報道は挑発

元大臣のハサン・ジェラル・ギュゼルは、イスマイル・アー教団はいかなる時も武装したことはないし、マフィアのような組織でもないことを述べ、次のように語った。「私は(この事件に関する報道は)挑発なのではないかと感じている。この教団はトルコで20年間存続しつづけている。その根本的な理由は教団の、特に婦人のスカーフ着用に関する厳格な振る舞いにある。」

■地区全てが責められる

現代新聞記者協会アフメト・アバカイ会長は、人間の住む地域が伝統、宗教信仰や生活スタイルの(相違といった)理由でメディアによってさらされることは悲惨な結末をもたらすことを強調し、「メディアが流すチャルシャンバ地区の映像は、まるで地区全体がモスクの中庭であるかのように提供されている。人間の文化や信仰は、その人独自の生活スタイルをもたらす。それを(こういった報道によって)責めることは出来ないし、居住地区を理由に(住人を)明らかな先入観の犠牲にしてはいけない」と話した。

参考記事:2006-09-05  イスマイル・アー・モスク殺人事件で、警察の捜査に3つの疑問点(Radikal紙) http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News200695_3432.html




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( 翻訳者:塚田真裕 )
( 記事ID:3491 )