「お父さん、学校へ行かせて!」キャンペーン、成果着々と(Milliyet紙)
2006年09月23日付 Milliyet 紙

ミッリイェト紙(本紙)が女子児童を学校へ通わせるために2005年4月23日に始めた「お父さん、学校へ行かせて!」キャンペーンでは、今日までに7軒の寮がオープンし、12軒の寮が建設中で、10月以降、これらの寮が順にオープンしていく。このキャンペーンでは、奨学金と寮建設のために2100万YTL(約16億5千万円)の資金が集められ、3652人の女子生徒への奨学金も与えられることになった。

ミッリイェト紙は100万YTL(約7800万円)の資金でキャンペーンを開始し、今日までに金銭的支援、社会的な啓発活動、そして構造的問題の解決といった3つの分野で活動を行っている。教育分野で緊急対応が必要なことが金銭的支援活動を行うなかで明らかになった15県には、合計17軒の女子寮、13地域に教室、そして3校の全寮制過疎地域小学校(YİBO)が建設された。これと同時に6750人の女子児童への奨学金授与が決められた。

■17軒の女子寮という目標を超えた

このキャンペーンでは、今日までに17軒の女子寮建設という目標を超えた。ミッリイェト紙はじめ様々な個人・団体が、13県で19軒もの女子寮の建設に協力している。本紙のキャンペーンに個々に寄せられた読者の皆様からの寄付金でアール県のハムルに100人定員の女子寮が建設された。計19軒の女子寮のうち7軒の建設が完了し、学生の受け入れが始まった。同時に13地域の教室のうち、4地域の教室が建設中だ。これまでにも3652人の女子児童がこのキャンペーンの枠組みで奨学金を授与され学んでいる。

社会的な啓発活動では、母子教育基金によって父親・母親学級が実施され、5つの県でおよそ500人の父母が参加した。私立学校協会とともに2005年6月に81校のYİBO(全寮制過疎地域小学校)ならびにPİO(寮付小学校/希望者入寮制)の管理者とスクールカウンセラーに2日間の教育セミナーが開かれた。

■ヨーロッパからの寄付

我々のキャンペーンは、ヨーロッパにおいても高い感心を集めた。このキャンペーンは2006年4月に始まり、ヨーロッパ中から参加が可能となった。ヨーロッパ在住のトルコ人達は、イシュ銀行フランクフルト支店に開かれた口座に、これまでに38339EURO(約580万円)を寄付した。
ミッリイェト紙は、女子寮への女性管理者の任命、奨学金規約の変更についての試みを行ってきた。トルコで女子児童100万人が学校に行くことができない現状を考えると、目標達成までにはまだ長い道のりがある。この活動では、第一段階の目標を実現するにはまだ建設すべき寮、教室そしてYİBO(全寮制過疎地域小学校)、さらには奨学金の給付を待つ女子児童がまだ大勢いる。また、目標を達成したとしてもすべてが終わったことにはならない。「お父さん、学校へ行かせて!」キャンペーンの先は終わりが設定されていない。ミッリイェト紙が目指すところは、「学校に行っていない女子が一人残らずいなくなる」ということだ。



関連記事:2006-04-24 「お父さん、学校へ行かせて!」キャンペーン、1周年を祝う(Milliyet紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/newsdata/News2006424_2283.html

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( 翻訳者:古瀬 由加里 )
( 記事ID:3563 )