2006年9月26日付ハムシャフリー紙
【社会部】大統領がパルヴィーズ・カーゼミー福祉相を解任し、新たにケルマーンシャー選出の議員で国会の社会委員会委員長のアブドッ・レザー・メスリー氏を後任に指名したことは、国会議員や政治・社会関係者の間からさまざまな反響を引き起こした。
大統領はカーゼミー前福祉相の尽力に感謝する旨の書簡を出したが、その一方で政策実行担当副大統領の発表によれば、カーゼミー前福祉相は実績上の評価をもとに職を解かれたとのことで、福祉省の実績を検討した結果、合格点を得ることができなかったとも言えよう。
ある国会議員はこのことについて、ISNAに対し「福祉省の問題は、構造的なものであって、個人的なものではない」と語る。ネイリーズ及びエステフバーン選出のマスウード・アミーニー議員はさらに、「福祉社会保障相個人を替えたところで、問題の解決は望めないだろう」と付け加えている。
国会の保健衛生委員会の委員を務める同議員はまた、「法律によれば、福祉省の設立によって、他の省が解体されるはずだったが、いまだ実現されていない」とし、福祉省の仕事の多くが同じような機関でも行われている現状を指摘した上で、次のように述べた。「他方で、我が国の構造全体が補助金体質になっており、福祉省だけではこの分野にメスを入れることなどできないのが実態だ」。
同議員はさらに、「残念ながら、われわれは補助金を目的もないまま、継続的に増やしている。福祉最高評議会の見解など、どこ吹く風だ」と続けた。
アミーニー議員は、補助金問題を解決するためには、政府全体、あるいはそれ以上、すなわち体制全体を見通した意思決定が必要であり、このことを考慮しない限り問題の矯正は不可能だとの考えを示した。同議員はさらに、この領域に立ち入ろうとする者はみな、自らの名誉をいたずらに傷つけるだけだと述べ、メスリー氏がカーゼミー前福祉相の後任に指名されたことについて、次のように語った。「もしメスリー氏が私に相談してくれたら、この領域には立ち入るな、と心から進言したい」。
その一方で、ムーサー・アッ・レザー・サルヴァティー議員は、大統領により福祉相が解任されたことについて、「福祉省は設置以来、これまで自らの職責をきちんと果たしてこなかった」と述べる。
ボジヌールド選出の同議員は、設置以来今日に至るまで福祉省が達成してきた実績の乏しさに触れ、次のように述べた。「福祉・社会保証包括制度法が3年前に成立し、2年前からこれまで2名の大臣が指名されたが、いずれも補助金の目的化と貧困層の認定・支援といった、この法律の根幹部分を実現できていないのが現状だ」。
国会の社会委員会のメンバーでもある同議員は、さらに次のように指摘する。「この省はつねに、問題に巻き込まれてきた。カーゼミー福祉相の時代も、従来からの問題が残っていた。社会保障庁と福祉省の間で、つねに問題と衝突が生じ、大統領個人が、この問題に対して検討会議を何度も開くほどあった」。
〔後略〕
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( 翻訳者:斎藤正道 )
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