イスラエル首相「ゴランはイスラエルの一部」、米政府「シリアに厳しい制裁を課す」(アル・アハラーム紙)
2006年09月27日付 Al-Ahram 紙
■ イスラエル首相が「ゴラン高原はイスラエル国家の一部だ」と発言
■ ライス国務長官:「米政府はシリアに厳しい制裁を課すよう尽力する」
2006年09月27日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【占領下エルサレム、ワシントン:諸通信社】
昨日、ライス国務長官がシリアを激しく攻撃し、国際的な厳しい制裁を加えるよう尽力すると威嚇する中、イスラエルのオルメルト首相は1967年以来イスラエルが占領しているシリアのゴラン高原は、欠かすことの出来ないイスラエル国家の一部であるという趣旨の強硬な声明を発した。
昨日イスラエルの新聞が掲載したこの声明によれば、オルメルト首相は自身が首相である限りゴラン高原はイスラエルの手の内にあるであろうと語った。
ワシントンではライス国務長官が、アメリカ政府はレバノンやイラクの情勢不安にシリアが加担していることや、ハマースを支援していることを理由に、新たな制裁を課すことへの支持を同盟諸国に求めると公言し、「シリアが路線を変更しない限り、アメリカはより厳しい措置を課すことを余儀なくさせられるであろう」と語った。
またウォール・ストリート・ジャーナル紙に対しライス長官は、「シリアはアラブ諸国というこれまでシリアが同盟関係を結んできた国々ではなく、イランの過激勢力と手を結ぶことを選択したようだ」と述べ、ヨーロッパとアラブ諸国の慎重な姿勢がアメリカがシリアにこれまででもっとも厳しい制裁を課そうとするのを妨害していると指摘した。
一方、ジョン・ボルトン米国連大使は、ハリーリー前レバノン首相暗殺事件の国際調査委員会にシリアが協力しているとする、セルジュ・ブランメルツ調査委員長の報告書の中で述べられた指摘の重要性を過小評価した。
同じ頃、イスラエルのハアレツ紙はブッシュ大統領が、来る11月に行われる米議会の中間選挙の後、中東訪問を行う可能性があると伝えた。同紙によれば、ブッシュ大統領は中東地域の指導者とイスラエル、パレスチナ間の和平プロセス促進の方法について協議する予定だという。
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( 翻訳者:平寛多朗 )
( 記事ID:3598 )