イスマイル・アー・モスク殺人事件で、警察の捜査に3つの疑問点(Radikal紙)
2006年09月05日付 Radikal 紙

イスマイル・アー・モスク殺人事件は、依然謎に包まれている。朝の礼拝の後説教を行っていたバイラム・アリ・オズチュルク氏を刺殺したムスタファ・エルダルは、その後リンチされたことが分かっているが、警察が「頭部をミフラーブ(モスク内でメッカの方向を示す壁にあるくぼみ、壁がん)に打ち付けて死亡した」と発表したエルダルの、殺害後の最初の映像からは、エルダルの胸部が血まみれになっていることが確認された。また第一回の解剖報告書では、エルダルの死因は「体全体の外傷」と発表された。これらは全て前日に警察が行った発表と矛盾する一方、イスマイル・アー・モスクの有力な信徒の一人であるジュッペリ・アフメト・ホジャのインターネットサイトには「この悪意に満ちた襲撃を行った容疑者は捕えられ、リンチをされた」と書かれた。

元イマームのオズチュルク氏を刺殺したエルダルがモスク内で殺されたことに関連して昨日(4日)、興味深い事態の進展があった。ドアン通信社(DHA)が、携帯電話のカメラで撮影されたエルダルの遺体の映像を配信したのだ。映像では、オズチュルク氏が殺害された現場が立ち入り禁止のロープで囲まれているのがわかる。警察が「頭部をミフラーブに打ち付けた」と発表したエルダルの胸部の血痕も確認できる。映像では、エルダルの体の他の部分には外傷は見当たらない。
警察の発表と矛盾するもう一つの文書は一回目の解剖報告書である。報告書によると、エルダルの死因は「体全体の外傷に伴う広範囲に及ぶ軟組織内の出血」とされた。

イスマイル・アー・モスクの有力な信徒の一人とされており、ジュッペリ・アフメト・ホジャという呼び名で知られているアフメト・ウンリュ氏の運営する「www.cubbelihoca.net」というインターネットサイトでは、この事件は「殉教者の隊列にメクトゥバチュ・バイラム・エフェンディが加わった。いつもイスマイル・アー・モスクの日曜の説教で信徒を元気付け、メクトゥバチュというニックネームで知られた偉大な知識人であり、さらに人格者であった彼だが、神のお告げのような暗示的な言葉を残して、悪意に満ちた襲撃を受け殉教なさった!この邪悪な襲撃を行った容疑者は捕えられ、リンチをされた!」という表現で伝えられた。
警察の取り調べに対しエルダルの兄弟であるヤクップ・エルダルは、自分もモスクにはいたが、事件は見ていなかったと話し、「彼はモスクに来る最中、私には何も言わなかった。普段通りだった」と述べた。

この殺人事件に関する興味深い主張も提示された。これによると、事件の原因は違法な宗教組織が、信徒を自らの側に引き寄せようとしたことであった。エルダルはモスクへ数人の仲間と行き、殺人の後「組織のカモフラージュ」のために仲間によって殺されたという。

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( 翻訳者:岩根匡宏 )
( 記事ID:3432 )