バズルパーシュ前大統領補佐官、アフマディーネジャード大統領に書簡:政府批判の動きに懸念を表明
2007年01月28日付 Iran 紙

【政治部】メフルダード・バズルパーシュ前大統領補佐官は、アフマディーネジャード大統領に充てた書簡の中で、国内政治における一部の発言に対して懸念を表明した。

 本紙イランに接到した同書簡には、次のようにある。「残念なことに、人々に対して敬虔と平穏を呼びかけ、イスラーム世界が抱える問題を明確にすること以外に果たすべき役割などないはずの国の公式の宗教的演壇から、一部の人々がさまざまな話を流し、国を指導する立場の人々を不安へといざなっています。社会に大いなる平和をもたらすべき人々が、自らを現在の状況から国を救うただ一人の救世主であるかのように考え、社会が不穏な状況にあるかのように描いています。このような言動の背後に、いかなる目的が潜んでいるのか、全く不明です」。

 《奉仕の芳香》連合の本部長を務めるバズルパーシュ氏はさらに、次のように付け加えた。「大統領、われわれはこの種の発言が、国際的な場、特に核問題において大統領がとっている道の障害となるのではないか、彼らが神聖なる目的の実現を阻もうとしているのではないかと、懸念しています。大統領が率いる政府があたかもうまくいっていないかのように見せかけようとしている彼らの目論みが成功してしまうのではないかと、われわれは心配しているのです。大統領は国のナンバー・ツーの人物として、この種の人々を裁判所に訴えるべきではないか、とわれわれは考えております。彼らは人々の要求の実現、人々が〔大統領選の際に〕投票したスローガンの実現を阻もうとしているのです」。

***訳註***

前大統領補佐官のバズルパーシュ氏は、アフマディーネジャード大統領の側近で、大統領支持派の《奉仕の芳香》連合の一員として2006年12月の地方議会選挙に出馬したが落選。《奉仕の芳香》連合は、選挙でガーリーバーフ市長派の《原理主義》連合と《改革派》連合の後塵を拝する結果となった。バズルパーシュ氏のこの書簡は、大統領派がイラン国内政治において、さまざまな方面から批判に曝されていることへの反応であるように思われる。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:10002 )