シリア国内に滞在しているイラク人避難民、およそ100万人
2007年02月06日付 Al-Nahar 紙

■ ダマスカスの「ファッルージャ」「アンバール」
■ 100万人のイラク人がシリアに避難

2007年02月06日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【ダマスカス:シャアバーン・アッブード】

 シリア政府がとったイラク人難民数の制限とシリアにおける彼らの滞在形態の組織化のための最新の措置が彼らの大多数に衝撃を与える一方で、多くのシリア人からは安堵の声が聞こえた。特に彼らの存在があらゆる日用品をとりまく波のような物価上昇に直結していたからである。とりわけ、それが不動産や住宅賃貸にまで及んだことで、最大のイラク人コミュニティーのあるダマスカス市とその郊外のシリアの中流層や貧困層の多くに悪影響を及ぼした。

 ダマスカス南部のジャラマーナ地区にはシリア国内のイラク人コミュニティーの圧倒的多数が滞在し、この地区で「バグダードのナツメヤシ」食堂を経営するアブー・スハイブ・アル=ザウバイーさんによれば、スンナ派ムスリムと大多数のキリスト教徒のイラク人がそこを選んで生活している。ザウバイーさんは、「シーア派の同胞は長い間サイイダ・ザイナブ地区での居住を選択してきたが、キリスト教徒の同胞はキリスト教徒が住むジャラマーナ地区に住み、スンナ派もジャラマーナに住んだ」と語った。

 ジャラマーナ地区にはイラク人難民のアイデンティティーを示すものが多く、壁には「ファッルージャ地区」と書かれていたり、食堂の名前が「ハーッジ・フサイン・アル=ファッルージー食堂」や「アンバール食堂」であったりする。ジャラマーナ地区とサイイダ・ザイナブ地区に加えて、ダマスカス北東部のマサーキン・バルザ地区、北西部のクドゥスィーヤ地区、ダマスカス北部のタッル市に近いハルナ地区、ヤルムーク・キャンプ、ダマスカス南部のタカッドゥム地区にイラク人の集住が見られる。同様に北部のアレッポ県や中部のヒムス県にもかなりの数に上るイラク人が居住している。

(後略)

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( 翻訳者:鳥居洋介 )
( 記事ID:10120 )