情報相は「世界的な指標によれば、イランの治安情況は非常に良好であり、これ以上ないほどである」と述べた。
IRNA(イラン国営通信)の報道によると、ホッジャトル・イスラーム・ヴァル・モスレミーン(注1)であるゴラームホセイン・モフセニー・エジェイー氏はさらに、国内におけるアル・カーイダ分子の存在について、「目下のところ、アル・カーイダの構成員とみられる人物はイランには存在しない」と明言した。
同情報相はその上で、「以前は、逮捕・国外追放されたり、一部は拘留されたりした者が若干名いたことも事実だ。だが今では、このことについて特別な事実はない。もし偶然彼らがイランにいるようなことがあれば、当然厳正に対処する」と加えた。
情報相は、国境地帯にいる敵への情報提供者たちについても、「こうした人物の身元はすでに割れており、《時のイマーム》(注2)の無名戦士たちの情報網によって把握されている。今のところ彼ら全員を捕らえる必要はない」と述べた。
注1:ホッジャトル・イスラーム・ヴァル・モスレミーン(イスラームとムスリムたちの証)とは、シーア派でイスラーム法の解釈資格を有する法学者(ムジュタヒド)に与えられる尊称。イランでは、法学者の増加に伴い、さまざまな尊称を付与することによって法学者の位階化が生じた。ホッジャトル・イスラーム・ヴァル・モスレミーンとは大アーヤトッラー、アーヤトッラーに次いで事実上上位から3番目に区分される。
注2:シーア派の十二イマーム派で、10世紀に幽隠(ガイバ)に入ったとされる、第12代目のイマームのこと。このイマームは、世界の終末にマフディー(救世主)として現世に再臨し正義と公正を実現するとされる。エジェイーがここで述べている「無名戦士」とは、要するに情報省の諜報員のこと。
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( 翻訳者:深澤野絵 )
( 記事ID:10180 )