オスマン帝国末期の株券、今いくら? 算定をめぐり相続人が銀行を告訴
2007年02月21日付 Radikal 紙

オスマン帝国時代の有力者シェリフ・アーがオスマン国営信用銀行(後にイシュ銀行に統合)から買い取った10オスマントルコリラ相当の株券が裁判沙汰になっている。シェリフ・アーの遺産相続人らは、株券の今日における価値と利益配当の額について査定を要望。

シェリフ・アーは1917年に統一と進歩委員会によって創設されたオスマン国営信用銀行から同年署名入りの1枚当たり10オスマンリラの株券を取得し、銀行の共同経営者に就任。1924年に創設されたイシュ銀行と競合関係にあったオスマン国営信用銀行は、1927年に施行された法律に基づきイシュ銀行に委譲された。このときに手元の株券をイシュ銀行の株券に換えなかったシェリフ・アーも、1934年に亡くなった。

それから71年経った2005年にシェリフ・アーの50人の遺産相続人らは行動を起こした。代理人のマフムト・ドアン弁護士を通じて公証人申請したのである。遺産相続人らはトルコイシュ銀行株式会社に対し、オスマン国営信用銀行名義の株券の今日における価値と、さかのぼってどれ程の利益配当があるのかについて、照会を求める要請書を2度にわたり提出した。

トルコイシュ銀行総局は、額面価格10トルコリラ相当の株券は、現在のAグループの株券0.001枚とCグループの33.84枚の株券に相当し、これにこれら株券の最近5年間の配当も加えて支払いが行われる、と回答した。また、イスタンブル動産取引所が2006年1月16日付けの日報に、Aグループの株券が1枚 21,800トルコリラ(1,913,669円)、Cグループの株券が1枚13.30トルコリラ(1,167円)という見積もりを出した。これを踏まえ、最近5年間の配当総額約6トルコリラ(526円)を含め、10オスマントルコリラのオスマン国営信用銀行の株券の総額は、477.87トルコリラ(41,948円)となる。

遺産相続人らはイスタンブル第10商取引裁判所で訴訟を起こした。遺産相続人らは、株券の価格を正しく査定し、株券を付与、配当が最高銀行利子で支払うことを要求した。

マフムト・ドアン弁護士は本訴訟がイシュ銀行に対して起こした初の裁判であり、判例となるだろうと述べ、次のように話した。「要するに、オスマン国営信用銀行の株券が、課税金なしの資本増収の結果、雪だるま式に成長して今日に至るはずなのです。もしトルコの判決から肯定的な結果を引き出せなければ、この権利獲得闘争は欧州人権裁判所に場所を移す覚悟であると今のうちに明言しておきましょう。」

1トルコリラ = 87.7830018 円で換算。

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( 翻訳者:塚田真裕 )
( 記事ID:10229 )