イラクをゆさぶるレイプ事件 -スンナ派女性をシーア派男性が
2007年02月22日付 Radikal 紙
イラクで20歳のスンナ派女性が3人のシーア派警官を暴行罪で告訴したことにより、スンナ派とシーア派の緊張が高まった。警官らを無罪であると擁護し、さらに賞与を命じたヌーリー・アル=マーリキー首相は、告訴に関する調査を求めたスンナ派有力者をも追放した。
マーリキー首相は、拘束下でのレイプは恐ろしい犯罪だと述べながらも、国際調査を求めたスンナ派ワクフ財団会長アフメッド・アブドゥルガフル・サマライを解雇した。マーリキー首相が告訴は政府の権威を失墜させるために仕組まれたものだと、警官らを擁護する一方で、サマライ会長は政府官邸評議会のみ彼を解雇することができると述べた。またサマライ会長は多くの女性が暴行に遭いながらも、それを隠していると付け足した。政府は昨日、アメリカの監督下にあるイブニ・シナ病院からの、「生殖器に特に裂傷や明らかな傷跡は見られない」という診断書をメディアに流した。
■アメリカ監督下にある病院での診察
米軍は女性がその病院で治療を受けたこと、そして事件の報告を受け取ったことを認めた。警官の報道官であるカスム・ムサヴィは、この女性は日曜日にわずか15分間だけ尋問されたこと、そして反政府の立場をとる人々が治療を受けるクリニックに、この女性の家族が出入りしていたことを明らかにした。スンナ派イラク・イスラム軍は、名誉を傷つけられた全ての女性の復讐が行われるだろうと告知した。
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( 翻訳者:上田悠里 )
( 記事ID:10235 )