アメリカのキリスト教宗教指導者ら、イランを訪問:ハータミー前大統領と会談
2007年02月26日付 E'temad-e Melli 紙
セイエド・モハンマド・ハータミー前大統領は、アメリカのキリスト教宗教指導者・活動家らと会談した。
〈文化・文明間対話国際センター〉の広報によると、セイエド・モハンマド・ハータミー前大統領はこの会談の中で、イランとアメリカ両国民はともに理性と知性を享受した国民であるとした上で、「アメリカ政府はイラクを占領するという、大きな過ちを犯した。これは過激主義的な文化の拡大をもたらすだけである」と語った。
ハータミー前大統領はさらに、「アメリカは傲慢にも、良き世界の実現を願うあらゆる考え方を拒否している。今日中東地域は、サッダームはいなくなった代わりに、テロが蔓延する危険な状況がイラクを支配している様子を目の当たりにしている。アメリカは地域に多くの問題を引き起こし、過激主義の拡大を許している」とも述べた。
またハータミー師は、「イランの核問題が思慮ある行動によって、対処・解決され、新たな危機が地域に生じることのないよう、願っている。危機が生じれば、いかなるものであれ、それは中東地域にとっても、イランにとっても、またアメリカにとっても、害悪をもたらすからである」と付け加えた。
ハータミー師はその上で、「話し合いは善意を求めるものであって、前提条件を設定するようなものではない。アメリカ政府は、アメリカ国民のように、勇敢かつ聡明さをもって、問題の解決に向けて方法を模索すべきだ」とした。
現在〈文化・文明間対話国際センター〉の所長を務めるハータミー師は最後に、「三千年紀を迎えるにあたり、われわれは世界において危険な状況に直面している。アフガニスタンやイラク、パレスチナだけでなく、ワシントンやロンドン、マドリードなども、この危険に晒されている」と強調、 「世界は相互につながっている。安全もまた、互いにつながっている。われわれはこの新たなパラダイムを受け入れなくてはならない。そして、それに対して責任感を持たねばならない」と述べた。
この会談で、アメリカのキリスト教宗教指導者・活動家らの代表は最初に、「われわれがイランを訪問したのは、アメリカのかつてのイラン政策、例えばモサッデグ政権転覆やシャー体制への支援、そして〔イラン・イラク戦争時における〕サッダーム支援などに関して、われわれの遺憾の意を表明するためである。イラン国民は偉大なる国民であり、アメリカ・イラン両国民の親密化に向けて、われわれが重要な役割を果たしたいと考えている」と述べた。
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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:10256 )