オルメルト首相、イスラム会議機構メンバーからなる調査団の受け入れを拒否
2007年02月26日付 Zaman 紙

イスラム教徒の聖所アクサー・モスクを内包する聖域で行われている発掘作業に関して、イスラム会議機構(İKÖ)のメンバーからなる調査団を現場に派遣する提案をトルコがしたところ、イスラエルの首相エフード・オルメルトはこれを拒否していたことが明らかとなった。

先々週アンカラを訪問したオルメルト首相は、エルドアン首相の提案に対して、İKÖからでなく、トルコ政府からの発掘調査団が送られることを希望する旨を伝えたという。

İKÖ加盟7カ国の外相会議でイスラマバードを訪れたギュル外相は、記者団からの議事に関する質問に答えた。ギュル外相は、エルサレムの発掘はパレスチナ人だけでなく、全ムスリムが関心を寄せていることであると強調した。また、聖域での発掘に派遣される調査団がトルコ政府からの派遣という形になった経緯が、如何なるものであったのかについて、次のように述べた。

「エルドアン首相は、オルメルト首相が訪れた際に、『調査団はİKÖから派遣しましょう。そして、あなたが説明なさった経緯を調査団にも説明してください』と話した。オルメルト首相はこれに対して、『いいえ、İKÖからの派遣は望まない。トルコ政府から来てもらうのが良い』と言った。こうしたやりとりから、トルコの調査団派遣に関する問題が浮上したのだ。」

ギュル外相は、聖域がパレスチナ領内であることを再び指摘し、この地域で発言力のあるヨルダンの関連財団から使節がトルコを訪れるだろう、と明らかにした。さらに外相は、「イスラエル議会ではトルコの調査団派遣に反感を持つ者もいたそうだ。しかし、イスラム世界はこのことに満足であった」と話した。また、パレスチナ側は、この発掘作業がアクサー・モスクに損傷を与えたことを明らかにする一方で、イスラエルはこれを否定している。

(中略)

ギュル外相は、会議において議論された中東問題に関して、イランやシリアのような国が阻害されることのないようにと注意を促した。

会議後に公表された報告では、以下のように述べられた。「中東の最大の問題はパレスチナ問題である。この問題は、これから創設されるパレスチナ国家の首都を東エルサレムとして認める国連決議や、アラブ平和構想、その他のあらゆる試みの枠内で解決されなければならない。各国外相はイスラエルのアクサー・モスクへの侵害に対して不安を抱いている。国際社会は、メッカでなされた合意の結果、パレスチナで設けられる挙国一致内閣を速やかに支援しなければならない。」

(後略)

Tweet
シェア


現地の新聞はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:堀ノ内夏子 )
( 記事ID:10266 )