シリア大統領がイラン訪問、二国間関係やイラク情勢などを協議
2007年02月18日付 Al-Nahar 紙

■ アフマディーネジャード大統領とアサド大統領がテヘランで会談
■ 「ムスリム同士の紛争や抵抗運動の侵害に反対」

2007年02月18日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【UPI、MENA、AFP、ロイター、AP】

 2000年のシリア大統領の就任から5度目であり、2005年にイランのアフマディーネジャード大統領が選出されてから2度目となるテヘラン訪問で、シリアのバッシャール・アル=アサド大統領とイラン大統領は、中東の状況、特にイラクとパレスチナとレバノンの状況を協議し、レバノンでの「イスラエルの敗北」とイラクでの「アメリカの占領の失敗」を受けてアメリカ政府がスンナ派とシーア派の間の「争乱の扇動」や「抵抗運動の原則の侵害」を計画していると警告した。両大統領は、「(両国は)中東地域の人々の支えであり」、アメリカ政府の「邪悪な行為」との対決を担っていると強調した。アサド大統領は、「宗派ではなく」イスラーム教こそがイスラーム諸国間の関係における第一の要因であると努めて語った。

 イラン・イスラーム共和国通信社(IRNA)が伝えたところによると、アサド大統領の訪問は「二国間関係や国際的問題、中東地域の問題、特にイラクとレバノン危機についての協議」を目的としており、シリア大統領はファールーク・アル=シャルウ副大統領とワリード・アル=ムアッリム外相を同行させた。

 イランの「メフル」通信社によればアフマディーネジャード大統領は、「(イランとシリアは)友好国で、兄弟国で、同盟国であり、イスラーム世界における重要な立場と、中東における特別な立場を享受している」と述べ、テヘランとダマスカスの間の継続的な意見交換と協議は「非常に有益」であると指摘した。また、経済、技術、文化、工業、貿易、農業の分野での双方の「貴重な」経験の交換は、両国の能力強化に向けた両国関係の発展において効果的な要因である、と付け加えた。

 イラン大統領は「第二次レバノン戦争でのイスラエルの敗北」に関して、「レバノン人民の勇敢な抵抗運動の結果」であるとの見解を示し、「(レバノンでのイスラエルの敗北と)イラクにおけるアメリカの占領の失敗は、アメリカとシオニストの激しい弱体性を明確に示すものであり、崩壊に向かう両者の未来を示しており」、それゆえに「イスラーム諸国はイスラーム教徒同士の分裂の煽動を含む支配体制の構築に向けた新たな陰謀を阻止しなければならない」「シーア派とスンナ派の分裂を煽りイラク分割を提案するアメリカの陰謀は、イラク領土の一体性やその安定に相反するものであり、すべての中東諸国に被害を与え、イラクでの占領者の駐留の継続に道を開き、財産を奪い中東地域の人民に被害を与えるものである」と語った。

(後略)

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( 翻訳者:工藤章 )
( 記事ID:10282 )