アフマディーネジャード、本日イスラーム主義運動発祥の地スーダンを訪問
2007年02月28日付 Iran 紙

【国際部】本日、アフマディーネジャード大統領はアフリカ最大の国スーダン訪問の旅に出る。この訪問で、大統領は中東地域の戦略的拠点の一つを握るスーダン政府と話し合いを行う予定だ。

 イラン大統領を迎える人物は、中東地域に一般に見られる親欧米的な指導者たちとは一線を画す存在である。彼はスーダンが歩むべき道として、保守的なアラブ諸国とは異なる方針を打ち出し、独立の旗を掲げてきた。彼のこのような独立志向が、スーダンとイランの戦略的友好関係を基本的に形作ってきた。実際、スーダン政府は近年、イスラーム共和国のイデオロギー的な親類として、自らを高らかに宣言している。

 スーダンの指導者たちは、この独立・革命路線の中で、多大な圧力と制裁に直面してきた。これに対して、彼らはこれまでのところ、スーダンをアメリカや西洋世界にとって御しがたい存在へと変貌させてきた。このような観点から見た場合、本日行われるアル=バシール・スーダン大統領とアフマディーネジャード大統領との会談は、革命を掲げる両体制が今後新たに共同歩調を取ることを示す、極めて意義深いものとなろう。イラン・スーダン両首脳は、この会談で自主独立という聖域の護持へ向けた両国の過去の盟約を、再確認することになろう。

 アル=バシール大統領とアフマディーネジャード大統領は、過去にも一度、すなわち今年〔2006年〕4月に会談したことがある。アフマディーネジャード大統領の招きで実現したこの初会談の中で、両者は地域・国際的な枠組みにおける二国間関係のあり方や、ダルフール情勢について話し合った。

 この日の会談で、ウマル・アル=バシール大統領はイスラーム共同体の団結・連帯の必要性を強調し、さらにイランとスーダンの協力関係に新たな幕を開くべきだと呼びかけている。スーダン大統領はまた、イランとスーダン両政府は、国際政治において同じ路線を選択すると同時に、悪意に満ちた者たちの標的ともなっていると指摘した。

 アフマディーネジャード大統領も、スーダン大統領の考えに同感の意を示しており、ウマル・アル=バシール大統領の特使がイランを訪問した際に行われた最近の会談の中で、イラン大統領は中東で枢要な地位を占める両国の関係強化は、シオニスト体制及びアメリカに対して打撃となるとの見方を示している。

 本日行われるイラン大統領のスーダン訪問は実際のところ、これまでの諸々の会談の中でイランとスーダンの今後の協力のあり方に関して築かれてきた、さまざまな理念や取り決めを実現させるものである。情報筋が述べるように、両者は一連の戦略的関係を開始させることに関して重要な協議を行う予定であり、数々の意義深い合意文書が結ばれることが予想される。

 会談実現までの経緯

 マヌーチェフル・モッタキー外相がバフマン月の第2週〔1月末から2月上旬〕にスーダンの首都ハルトゥームを訪問した際、アフマディーネジャード大統領の親書をアル=バシール大統領に手交している。公式筋が伝えるところによると、本日行われるイラン大統領のスーダン訪問は、イラン外務省一行による同訪問の際に最終決定されたという。しかしそれ以前にも、アフマディーネジャード大統領はアル=バシール政権の閣僚らがイランを訪問した際に、スーダン大統領から招待状を受け取っている。

 今年のデイ月末〔1月中旬頃〕、スーダンのアブドッラヒーム・ムハンマド・フサイン国防相がイランを訪問し、アフマディーネジャード大統領と会談した際、ウマル・アル=バシール大統領からの招待状をイラン大統領に手交、その上で〈アフリカの角〉(ソマリア)情勢について報告を行っている。観測筋によると、この会談がイラン大統領にスーダン訪問を最終的に決意させたという。

 〔後略〕



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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:10284 )