「政府はガソリン価格の値上げには反対」:政府報道官、イラン紙との会見で発表
2007年02月26日付 Iran 紙

【政治部】政府報道官は「政府は、現下の状況でのガソリン価格の値上げには反対である」と述べた。

 ゴラームホセイン・エルハーム政府報道官はイラン紙との会見の中で、ガソリン価格に関してさまざまな相矛盾するニュースが飛び交っていることについて、「政府が実際に考えていることは、来年度予算案の中ですでに言及されている」と指摘した。

 同報道官は同時に「政府や関連省庁は、ガソリン問題の解決は一つの政治的パッケージの中で図られる必要があると考えている。今年度予算法の補足第13項は、この目標に到達するための第一歩である」と加えた。

 政府報道官はその上で、次のように述べた。「今年度予算法補足第13項に述べられていることは、来年度予算法案にも組み込まれている。そこでは、国内のガソリン消費を削減するために必要とされる事柄として、公共輸送網〔の整備〕を図ること、天然ガスを利用した自動車の生産に動き出すこと、そして最終的に〔ガソリン〕需要を抑えることなどが挙げられている」。

 イラン紙の報道によると、国会の予算合同委員会は先週、採決により、来年度のガソリン価格を150トマーン〔約19円〕にすることを承認した。この承認事項は現在までに、〔アフマド・タヴァッコリー〕国会調査センター所長を初めとする国会の主だった議員らの反対に直面している。

 ▼ ガソリン価格を150トマーン〔約19円〕にすることは国益にはならない:国会エネルギー委員長

 国会のエネルギー委員会委員長は、「ガソリン価格を150トマーンにすることは、国益にはならない。この問題は十中八九、予算合同委員会での見直しと取り消しを迫られることになるだろう」明言した。


 キャマール・ダーネシュヤール委員長はイラン学生通信(ISNA)とのインタビューの中で、ガソリンの配給制を実行することなく価格を150トマーンにする案が現在国会の議題に上っているとした上で、次のように述べた。「我々はガソリン価格の問題を解決するため、ガソリンを自由価格で国民に提供した上で、自由価格と補助金価格との価格差を国民に還元することを提案してきた。これは、〔補助金によって価格が抑えられた〕ガソリンの密輸や大気汚染の拡大、ガソリンの浪費を防ぐためである。また、政府価格と輸入価格とを別々に設定するというガソリンの二重価格制についても、その他の解決策とともに現在検討中である」。

注)現在のイランにおける補助金付ガソリン価格は1リッターあたり800リヤール(約10円)



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( 翻訳者:深澤野絵 )
( 記事ID:10314 )