■ 暗黒の火曜日の衝撃が世界の金融市場を席巻
■ ニューヨーク株式市場では一日の取引で6320億ドルの損失
2007年03月01日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【各国の首都:諸通信社、ニューヨーク:ターリク・ファトヒー】
新たな「暗黒の火曜日」の後、世界の証券取引所はアジア、アメリカ、ヨーロッパの各証券取引所の主要株価指数が一昨日の晩から劇的に下がりはじめたことを受けて、9・11事件以来、最悪の時期を経験している。ニューヨークのダウ平均株価は一日の取引で400ポイント下げて6320億ドルの損失となった。
中国とアメリカの経済活動縮小への恐れと、投資家が大量投機に向かう恐れとが、上海証券取引所での約9パーセントの株価暴落を招いた。アナリストたちはそれを証券市場内の自動的な修正プロセスだとみなしたが、中国政府は投資家の不安を解消するために株式利益の規制に向かうことはないと否定した。
またアジアの証券取引所も昨日の取引開始から暴落に見舞われて追加的な損失となり、その後改善があったものの、世界第二の規模を持つ東京証券取引所では、日経平均株価が2.85ポイント下げたのに続いて、香港証券取引所では2.88ポイントの下げ幅となった。ヨーロッパ株も昨日は下がって年始以来の利益を一掃し、ユーロファーストの主要指数は1.06パーセント下げて1490.14ポイントとなった。
フランスのカーク40指数は2.06パーセント、ドイツのダックス指数は1.04パーセント、ファイナンシャル・タイムズは0.95パーセントの下げ幅となった。対する原油価格は昨日の取引開始時に1ドル以上下がったが、中国経済への信頼と対イラン追加措置への不安から、その後の損失は減少した。アメリカの軽油価格は1バレル60.72ドルに下がり、5日間連続して続いていた上昇が止まった。
金の価格は上昇してその輝きを取り戻し、証券市場での損失を取り戻すために投資家が集中した。アナリストたちは投機によるバブルの崩壊、アメリカと中国の経済人が動揺しているという噂の広がりと彼らの経済活動縮小への動きによって、かなりの程度まで証券市場の暴落が説明できると指摘し、「噂に基づいて売り、事実に基づいて買え」という株取引についてのことわざを引用した。
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( 翻訳者:鳥居洋介 )
( 記事ID:10340 )