首相:アルメニア人による大虐殺キャンペーンには黙っておかない
2007年03月10日付 Radikal 紙
世界アゼルバイジャン・トルコ祖地離散機構フォーラムで演説したエルドアン首相は、アルメニア人を次のように批判した:彼らは無関係な国々でロビー集団を作り上げている。各国の国会からひったくり(のような人の不意を襲った)決議を出している。いわゆるアルメニア人大虐殺についてだ... こうした行為についてトルコは黙っておかない。
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、全世界で「アルメニア人大虐殺キャンペーン」が行われているとし、「(アルメニア人は)無関係な国々でロビー集団を作り上げている。(議会から)性急なひったくり決議を出している。誰もこれを黙って見てはいない。トルコとトルコ人は黙っておかない」と話した。
エルドアンは、アゼルバイジャンの首都バクーにあるハイダル・アアリエフ宮殿で開かれた「世界アゼルバイジャン・トルコ祖地離散機構」第1回フォーラムの開会式に出席。行った演説の中で(事実上独立状態にある)ナゴルノ・カラバフ問題に言及し、アゼルバイジャンの領土がいまだに占領下に置かれていることや、100万人近い国民が「彼らの祖地から離れて、避難民や流浪者」の状態で生活していることは、トルコ人を痛めつけている傷であると述べた。
■アルメニア:「トルコがやったことになった」
エルドアン首相は、最近になってアルメニアが「大虐殺を公に認める」という問題で独自に住民投票を行ったことに触れ、次のように話した:「(アルメニアは)住民投票の後、『我々(=トルコ)がやったということになった』と言ってきた。世界は認めたか?いや、認めなかった。なぜなら彼らがやったことはごまかしであり、誤りであり、うそであり、でっち上げだったからだ... 早晩どちらが正しいか明らかになるはずだ。それを信じている。アルメニアの特徴であり、残念ながらアルメニア国民の大部分が祖地離散してしまったことの特徴はこれだ。目下、世界ではアルメニア人大虐殺のキャンペーンが展開されている。彼らはどこでキャンペーンをしているのか?無関係な国々でロビー集団を作り上げている。そうした国々の国会からこっそりと性急なひったくり決議を出している。いわゆるアルメニア人大虐殺についてだ... 誰もこれを黙って見てはいない。トルコとトルコ人は黙っておかない」。
エルドアンは、アルメニアが国際法の最も基本的な原則である国土の一体性を尊重するという一線を、あらゆる圧力を利用しながら踏みにじっていると述べ、このことについて世界が無関心であることは遺憾であると話した。
エルドアンはトルコが100万を超える文書の収められた資料を公開したことに触れ、次のように続けた:「我々はアルメニアに『あなた方も公開しなさい』と言っている。第3国にも公開するよう呼び掛けた。これは第一義的に政治家の仕事ではない。歴史家や政治学者、考古学者、法学者、美術史家のやるべきことだ。もしこのことについて不当な目に遭えば、我々は(その解決に)必要なことをする。(アルメニアから)いまだに返事はない。なぜならホジャル虐殺(※)のことを提起するつもりだからだ。彼らは何と言うだろうか?アルメニア人は遥かオスマン朝時代のことを今掘り返そうとしている。なかったことをあったかのように示すのに懸命だが、この(ことを証拠付ける)文書を我々に提示できていないし、これから先もできないだろう... うその上に正義や真実を組み立てることはできない」。
■「70年間の思いが遂げられた」
エルドアン首相は、アゼルバイジャンのハイダル・アアリエフ元大統領が「1つの民族、2つの国家」と言ったことを引き合いに出しながら、アアリエフへの哀悼の意を示した。アゼルバイジャンの独立宣言により70年間の思いが遂げられ、2つの兄弟国家が1つになったと述べた。エルドアンは次のように続けた:「世界のいたる場所で、トルコ民族が自らの利益を守り名望を高めるために繰り広げている闘いで、兄弟が互いに支え合うこと以上に心強いものはない。アゼルバイジャンの(イルハム・)アアリエフ大統領をホスト役に、北キプロス・トルコ共和国のメフメト・アリ・タラート大統領をこの会議に招待したのは我々にとって大変有意義なことだ。これについて深くお礼を述べたい」。
(※)1992年2月25日にアゼルバイジャンのナゴルノ・カラバフにあるホジャル市で多くのアゼルバイジャン系市民がアルメニア人によって殺された事件。
参考:http://tr.wikipedia.org/wiki/Hocal%C4%B1_Katliam%C4%B1(トルコ語)
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( 翻訳者:穐山 昌弘 )
( 記事ID:10367 )