大手スーパー・ミグロス、食品トレーサビリティ・システムを導入
2007年03月17日付 Milliyet 紙
ミグロス(訳注:トルコの大手スーパー)の青果にはID番号がある。売り場の「トレーサビリティー・コード」を使い、ミグロスのインターネット・システムから青果はどの農場で生産され、生産者が誰かを知ることができる。
ミグロス社社長のアズィズ・ブルグ氏は、メディア関係者をイスタンブルのアナドルヒサル・ミグロス店に招き、スーパーの裏側、すなわち調理場がどうなっているか説明した。
ミグロスのシステムでは、売り場に商品が置かれるまで、多くの業務が調理場で始まる。荷受から始まりレジまで続く商品の流れのなかで、何人のスタッフがどれくらいきちんと働いているか知るには、店舗や倉庫の調理場を見れば十分だ。
全スタッフは、お客様の満足と健康のため、あらゆる面で多大な関心と厳密さでもってサービスに努めている。
■利益7,870万YTL(訳注:約66億円)
ミグロス社は2006年に7,870万YTL(約66億円)の純利益を発表したが、年間3億人のお客様の信用のため調理場に継続的に投資し、スタッフの教育を行っている。ブルグ社長は他の経営陣とともにアナドルヒサル・ミグロス店を我々に案内してくれた。その際、国内53県、国外5カ国で、885店舗と2万人の従業員を抱えるトルコ屈指の小売業者であり続ける秘訣とは、サービス面と商品面で差別化を図り、お客様を第一に考えることである、と語った。
また、アナドルヒサル・ミグロス店の特徴は、多くの有名人が立ち寄る場所であることだ。例えば、ヤシャル・ケマルやシェブネム・フェラフと一緒にお買い物ができる。
アナドルヒサル・ミグロス店を取材中、野菜ショーケースの散水システムが目に飛び込んだ。商品の鮮度を保つため、頻繁に散水器で水がまかれている。
ミグロスの調理場の青果はID番号付きであることが分かった。売り場の「トレーサビリティー・コード」とインターネットで茄子や南瓜の生産農場、生産者、収穫時期を調べることができる。
全青果のホルモン剤と残留農薬分析が実施されている。2006年に全商品を4000以上の項目で分析した。これらの項目の中には、アフラトキシン(訳注:ある種のカビが出す発がん性の毒素)、重金属、水銀、残留農薬、添加物などがある。
■日に3度検査
倉庫と店舗に届く配送車や配送状態も検査されている。車体の温度、清潔さ、商品が無傷で運ばれたかどうかをチェックしている。
商品は店頭の棚に置かれる前に、それぞれの商品ごとに用意された倉庫に保管される。1日に3度倉庫と売り場の温度検査が行われている。
■検査状況の検査
売り場ごとに色の違う包丁と布巾が使われている。商品間で使われることによる汚染を防ぐためだ。例えばデリカテッセンでは黄、肉売り場では黒、青果は赤の包丁を使っている。
売り場担当者は商品を加工する際、手袋を2時間ごとに交換している。
やるべきことがきちんとなされているかどうか、安全リスクがとられているかどうか、日毎、週毎にコントロールされている。
食品安全システムの状況も毎月、獣医と食品の専門家により検査されている。トルコ科学技術研究機構(TÜBİTAK)は年に2回検査している。
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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:10425 )