トルコ国内の大学間交流制度はじまる―EU・エラスムス・プログラムに準拠
2007年03月18日付 Milliyet 紙
来学期(来年度)からはじまるプログラムによって、学生は少なくとも一学期間は他の大学で学ぶことが出来る。
アナトリア各地の大学で学んでいる若者が、中東工科大学(以下ODTU)やイスタンブル工科大学(以下ITU)などトルコを代表する教育機関で教育を受けることも夢ではなくなった。カフカス大学で学ぶ学生はITUで、ITUの学生はメルスィン大学で、少なくとも一学期間学ぶことが出来る。ODTUの学生がフラト大学を知ることも可能なのだ。
国際的な高等教育レベルでの交流を推進しているエラスムス・プログラムが、トルコの大学に取り入れられた。「トルコの高等教育機関間の学生・教員交流プログラム」は、来学期(来年度)から開始される予定である。
ODTUの学長、ウラル・アクバルト教授は、EUが交流の活発化を重視していると述べ、大学間で行われる交流は、各都市の関係強化にも寄与するだろうと語った。
アクバルト教授は、学生や教員はアナトリア各地の大学をほとんど知らないと述べ、「他大学からの学生がODTUに来て学ぶことも有益だ。しかし、ODTUの学生が(他大学に)行くことはさらに有益である。我々(ODTU)の学生は世間知らずだ。エラズーやスィヴァスについて何一つ知りはしない。そこに行けば、自分たちと同じような輝かしい学生がいると気づくだろう。トルコを知り、より現実的になるだろう。地方の大学は誤解をもって語られている。見もしないのに、語るべきではない。学生も我々教員も地方の大学がどれほど成功しているのか分かるだろう。」と語った。
■もう一つの実験
ITUの副学長、フアト・アンダイ教授は、メルスィン大学とコジャエリ大学からの要請を受け、これらの大学と協定を結ぶことにしたと述べた。アンダイ教授は、大学間に格差を作らないこと、定員内での交流に合意したと明らかにした。
アナドル大学の副学長、アッティラ・バルカナ教授は、カフカス大学からジェラル・バヤル大学に至るまで数多くの大学と関係を築いたことを明らかにし、「各大学のスタンダードや活動内容が異なることに我々が気づけば、学生は異なる環境から多くのものを得られるだろう。」と述べた。
■全ての権利が保護
プログラムへの参加を希望する大学は、4月下旬までに相互交流についての協定をむすぶことになる。希望した学生で基準を満たした学生は定員内で少なくとも一学期間、最長で二学期間、他大学で教育を受けることが出来る。交流プログラムには、2年次もしくはそれ以上の学年の学生が申し込むことが出来る。
奨学金、寮など学生の権利は全て、他大学でも保護される。どの学部で交流が行われるのか、必要とされる条件、対応する授業についてなどは、各大学が行う説明会で明らかになる。
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( 翻訳者:松岡聡美 )
( 記事ID:10428 )