男性天国! -チャナッカレ県モッラ・ハサンラル村の場合
2007年03月30日付 Hurriyet 紙

チャナッカレ県バイラミッチ郡のモッラ・ハサンラル村は、男たちが怠け者であるということで有名だ。女性たちが家でも、畑でも、市場でも、全ての仕事を担っている一方で、男性たちは全く働かずに毎日暮らしている。

 バイラミッチ郡から20キロ離れたモッラ・ハサンラル村の男性たちは、この信じられない光景について「これは我々の伝統だ」と弁明するが、女性たちは夫が手伝わないことに不満をこぼしている。

 この村では、女性に名前はなく、「ハサンの妻」、「アリの妻」のような形で呼ばれ、男性たちは一日中、家で寝て過ごすか、カフベ(コーヒー屋)に居座っている。家事や育児をこなし、畑仕事をし、家畜に餌をやり、農産物や畜産物を、市場を渡り歩きながら売って家計を支える女性たちは、莫大な自己犠牲を払って「男性天国」を作り上げた。

■男性はラバに乗り、女性は歩く

 この村で男性たちは、家に帰る時でさえ、ラバかロバに乗り、そのラバやロバも妻に引っ張らせる。この生産性や紳士らしさとはかけ離れた態度は見る人を驚かせる。ジェブリイェ・オズメンさん(52)は家の全てが自分の肩にかかっていると話した。オズメンさんは、「私の夫、セフェルは畑に働きに来もせずに、朝から晩までカフベに居座っている。私は自分が畑で育てた作物や畜産物をバイラミッチ、エジネ、チャン市場に売りに持って行く。長年ずっとこうしている。」と話し、悲しくもおかしい話をしてくれた。夫のセフェル・オズメンさん(55)は、「これはこの村の伝統だ。だいたい、妻が全ての仕事をこなしてしまえば、私に残る仕事はない。」と言う。

 村長のアリ・セゼルさんは村のこの仕組みを、男性が女性を強制的に働かせているわけではないと話し、村でのこの奇妙な光景について次のように話した。

「この村の女性たちはとても働き者で、男性たちは非常に怠け者です。しかしこれは男性の強要とは全く関係ない。これは長年続く一つの伝統である。この村ではどんな仕事でも女性が行う。男性たちは市場に行くときに妻たちのために運転をするだけである。」

 

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( 翻訳者:永井ひとみ )
( 記事ID:10523 )