イラク、バベル大学学会
2007年03月31日付 al-Sabah al-Jadid 紙
■ バベル大学年次学会、専門分野を超えて交流する学問、その役割、任務、将来
2007年03月31日付サバーフ・ジャディード紙(イラク)国内情勢1面
【アル=ヒッラ:リヤード・アル=ガリーブ】
バベル大学は、「専門分野を超えて交流する学問、その役割、任務、将来」を標語に年次学会を開催し、全国の大学、研究機関から、医学、芸術、美学、人文、教育、スポーツ学、工学、コミュニケーションなどを専門とする研究者51名が参加した。
バベル大学学長ナビール・ハーシム・アル=アアラジー博士は、挨拶の中で、同学が政府並びに高等教育学術研究省から多大な後援を得ているとし、来学年度から開設される看護学部と獣医学部、設立の途上にあるITや工学分野の新たな学部に言及した。また同学は、理学部の幾つかの学科で大学院を再開、医学部等にも大学院を設け、教授、助教授への昇格制度を確立するなどで、学術基盤の拡大に尽力している。同時に、国外での学会などを通じて対外活動も行っており、他大学との交流並びに大学と社会との関係を重視しつつ、カリキュラムの開発とより良い相互理解に努めている。大学の学術文化プロジェクトの成果として、ヒッラ文明辞典があり、これは、このイラクの街を歴史的に位置づける顕著な業績である。
学長補佐で学会実行委員長のサーリハ・マハディ博士は、大学が誇る学術遺産の延長となるこの学会開催にあたっての努力に言及した。また、新たな学問分野に接する事は刺激的であり、我々は互いを模倣する事なく補完し合い高め合うべきだと述べた。実行委員会は6つのテーマに沿って70以上の研究発表要旨を受理し、その中から専門家の審理を経て51の研究が選ばれた。
学術情報並びに文化広報局長のシタール・バドル・サドハーン博士の講演では、教育、学術研究において異なる専門分野が交流する事は、各々の時代を通じて哲学と諸学問が関わってきた点に見られるように、歴史に根ざした必然的な事だと指摘された。
2日間にわたった学会の各分科会では、それぞれの研究発表についての討論が行われ、研究者、学生他の関心を持つ人々で賑わった。
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( 翻訳者:十倉桐子 )
( 記事ID:10542 )