イスラエル首相、アラブ首脳会議の閉会声明を「革命的な変化」と評価
2007年03月30日付 Al-Nahar 紙
■ オルメルト首相「アラブ諸国における『革命的な変化』」
■ ワシントン、アブドゥッラー国王の発言について説明を要求
2007年03月30日付アル=ナハール紙(レバノン)
【AFP、ロイター】
イスラエルのエフード・オルメルト首相は、リヤドで開催されたアラブ・サミットの最後に発表された声明「リヤド宣言」は「アラブ諸国における世界認識の革命的な変化を表現するものである」との考えを示した。
オルメルト首相はエルサレムにおいて、自らを党首とするカディマ党のメンバーを前に、「アラブ世界の国々は、イスラエルがアラブ諸国を悩ます最大の問題ではもはやないということに気付き始めている」と述べた。また、「イスラエルがレバノンにおいてヒズブッラーに対して昨夏行った戦争こそが、この姿勢の変化の本質的な要因であると多くの人々は考えている」と指摘した。
またイスラエルのシモン・ペレス副首相は、アラブ・サミットが和平提案を承認したことに関して、「『我々が提案するものをあなた方はそのまま受け入れなければならない』などと言うのは無理な話である。イスラエルがこの提案を認めてしまえば、交渉など何の意味もなくなってしまう」と述べた。
(中略)
[アラブ連盟の]ムーサー事務局長はアラブ・サミットの冒頭、イスラエルに対して「先ず和平提案を受け入れなさいと申し上げたい。それから交渉のテーブルにつけば、国際法や国連安保理決議や『土地と平和の交換』の原則に適合する公正で全当事者にとって受け入れ可能な解決に到ることができるかも知れない」と呼びかけている。
(中略)
いっぽうアメリカ政府は、サウジアラビア国王が水曜日のアラブ・サミットの開会式で「イラクは外国の不法な占領下に置かれている」と述べたことについて拒否する姿勢をあらためて表明し、「アメリカ軍はイラクの要請に応じて、国連の委任に基づいてイラクに駐留している」と述べた。
(中略)
ニコラス・バーンズ国務次官は上院外交委員会での証言において、「政府はサウジ国王発言にいささか驚いている」と認め、サウジアラビアに対して説明を求めていく意向を表明した。また、「国王の発言は通訳の問題で間違って解釈されたのかも知れないし、メディアが正しく伝えなかったのかも知れない」と述べ、「今回の問題でアメリカとサウジアラビアの協力関係が阻害されることはないと信じている」と語った。
(後略)
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( 翻訳者:河上直衣 )
( 記事ID:10558 )