警察、ノクタ誌に対し強制捜査実施
2007年04月14日付 Radikal 紙

参謀本部の軍検察局の要請を受けて警察がノクタ誌に対し強制捜査を実施した。

ノクタ誌のアルペル・ギョルムシュ総編集長は、ヤシャル・ビュユクアヌト参謀総長が12日に行った演説の記事をまだ半分しか書いていないところで、「動くな、警察だ」という警告にギクリとした。

ノクタ誌は、まず新聞記者を思想別にまとめた「覚書」があるというニュース、その後には「二度のクーデター計画」があったことを報道し、最近ではトルコ軍が一部の市民社会団体と協力関係にあると書きたて、参謀本部の軍検察局の要請で強制捜査に踏み込まれた。捜査令状によると警察は、参謀本部から流出した文書を捜索した。ギョルムシュ総編集長は、今回の出来事をメディアに対する「おしおき」と位置付けた。

■テロ対策部隊が入口に

インジルリに本部を置くノクタ誌は、13日正午頃、テロ対策部隊、生活安全局、ならびに情報通信局からきた警官たちによって踏み込まれた。
社員らの説明によれば、警官らはまず「我々は警察だ。家宅捜索する」といった。その後、全員に何にも触れないようにと指示し、また携帯電話を使用しないよう要求した。社員は会議室に連れて行かれ、身体検査をされた。
何人かの新聞記者がこの捜索がどの法律に基づいて行われているのかを問いただすと、時折、緊迫した空気がただよった。議論の結果、社員らは上着さえ受け取れないまま建物をあとにした。ある社員は、「社内に薬を置いてきてしまいましたが、薬さえ取る許可が下りなかったのです」と話す。

■探し物は何だったのか?

警官らが検察の指揮下で家宅捜索をする中、社員らは雑誌社の前で待機した。非常に多数の新聞記者もニュースの成り行きをみまもるために建物の前にいた。ある者は出版の自由が侵害されたと考え、また他の者たちは雑誌が廃刊にされる可能性について議論していた。内部の情報によれば、雑誌の相談役員室、法務部と書庫でも捜索が行われた。建物内での捜索の一方で、入り口での待機が続く中、何が捜索されているかについてより明瞭な情報が得られた。

雑誌のアフメト・シュク特派員は、捜査令状は前々号でトルコ軍がある市民社会団体に関係していたと報じたニュースに関してだと話した。このとき、ギョルムシュ総編集長が会見を開くというニュースが飛び込んだ。少しの間をおいて、ギョルムシュ総編集長はカメラの前にただずんだ。

ギョルムシュ総編集長によれば、捜査令状を請求したのは参謀本部の軍検察局であった。軍事法廷がこの請求を認め、この決定が雑誌社を管轄するバクルキョイ共和国検察局に伝えられた。ギョルムシュ総編集長は、軍検察局が先週も電話をよこし、ニュース記事で問題となった二つの文書を要求してきたことを明らかにした。

■捜査範囲は解釈次第

ギョルムシュ総編集長は次のように述べた。「私は出版法にもとづき、文書をお渡しすることはできない、と伝えました。軍検察局は、その文書を入手するために裁判所命令を出したというのです。警官たちが来たときに『裁判所命令があるのであれば、文書をお渡しすることができます』といいました。しかしその後、裁判所命令による捜索が広範囲をカバーするものであることが分かりました。ノクタ誌に掲載されたニュースの出典となったもの、あるいは掲載予定のニュースの出典になる可能性のある全ての秘密情報文書を差し押さえる目的があるということが分かったのです。全てのパソコンのデータはコ ピーをとられていますし、書類は一枚ずつコピーがとられています。おそらく今日、一日中かかると思います」

ギョルムシュ総編集長は、捜査令状にはクーデターの企てあるいは覚書のニュース報道について言及されていないとしても、広範囲な捜査という表現は「解釈次第」でどうとでもとれることを強調した。このときに「退役海軍大将オズデン・オルネキの日誌」に関する文書類も差し押さえられる可能性があると話した。

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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:10646 )