トルコは昨日、4月23日国民主権と子どもの日を祝った。その一方で子どもたちの願いが叶えられ、痛んだ校舎が修理された。
ある子どもが亡くなった父親のカラー写真を見たいと望んでいた。その願いごとはかなえられた。
デニズリ県のある村に住む子どもが街の中心をみたいと夢見ていた。その子どもは街の中心を見ることが出来た。
メルトジャンくんの願いごとは電動車いすに乗ることだった。2000YTL(約18万円程度)かかるこの願いも叶えられようとしている…
限られた数ではあるが、夢がかなうだけではなかった。古い校舎が修復され、必要としている子どもたちに寄付金が集められた。今年の4月23日、国家主権と子どもの日に実施された催し物、子どもたち、そして教育対する支援は大きな足跡を残した。
「学校まで歩いていきたいけど、それはできないんだ」と話すメルトジャン・デミレルくんは、彼が住むアンカラのカラジャオレン村から灯台協会に宛てた手紙に希望を託した。身体が不自由なメルトジャンくんは、母に背負われて学校の行き帰りをしている。彼の一番大きな夢は、電動車いすだった。
灯台協会は、子どもたちの夢でメルトジャンくんの夢のように実現可能な願いをかなえている。同協会の副会長レジェプ・コチャク氏は次のように話す。
「1001人の子どもに1001個の夢と題するプロジェクトが2003年に発足し、今日まで15000もの願いを叶えてきました。今年は3000もの願いが我々のもとに届き、4月23日の時点で、2000人以上の子どもに喜んでもらいました。4月23日の祭日と同時に行ったキャンペーンでは、その多くがイスタンブルを見たいという夢をもつ50人のグループが一週間、街を見てまわっています」
では、子供たちは何を夢見ているのだろうか?コチャク氏は質問に次のように答えた。「あるお子さんが、亡くなった父親のカラー写真を見たがっていました。役所の住民登録局にあったモノクロ写真を見つけ、着色し、拡大してから額縁に入れてそのお子さんに贈りました。
デニズリのある村に住んでいるあるお子さんは街の中心部に一度も行ったことがなかったそうです。県庁とコンタクトをとり、そのお子さんの夢をかなえることができました。
カフラマンマラシュ県ではあるお子さんが、まだ構想段階にあるF-35型の飛行機のパイ ロットになりたいと書いたそうです。これをインターネットで読んだ二人の軍人が、このお子さんと話をして、この願いを本気で受け止めたと話したのです。
電動車いすが欲しいというメルトジャンくんの願いをかなえるための費用は2000YTL(約18万円程度)です。寄付の申し出が出てこなければ、その願いは我々がかなえるつもりです。キャンペーンは最後の子供の願いをかなえるまでインターネットサイト www.1001dilek.comで継続されていく予定です。」
■さらに101校の校舎が修理
テュヴァナ通学支援基金(TOÇEV)も、「学校を存続させよう」キャンペーンで教育に貢献している。Show TVも支援するこのキャンペーンには、22日、400万YTL(3億6千万円弱相当)を超える寄付が寄せられた。このチャンネルで一昨日の晩、放送された「歌うことが必要だ」という番組のショートメールサービス(SMS)の収入をキャンペーンに寄付したのだ。
テュヴァナ通学支援基金のプロジェクト・コーディネーター、バーデ・タザクオール氏は、 2005年にたった3校の修復で始まったキャンペーンが、計101校を修復したこと、そして子会の寄付でさらに101校の校舎が修理されるだろうと述べた。
■「学校を増やそう」
数ある4月23日キャンペーンのひとつが、ユニセフとNTV共催の「学校を増やそう」キャンペーンだ。NTVは23日、15時間生放送で寄付を集めた。キャンペーンでは、1室につき約2,600YTL(23万円程度)の費用がかかる各種教育機材完備の教室を100室つくることを目標とした。4月10日に始まったキャンペーンは、4月23日に目標額に達した。NTVも23日の広告収入をキャンペーンに寄付した。今年の4月23日は、幸せの笑みいっぱいの子どもたちの顔でお祭りのように過ぎていった。
現地の新聞はこちら
( 翻訳者:小野寺香織 )
( 記事ID:10714 )