イスタンブルは巨大な集会場に転じた
2007年04月30日付 Radikal 紙

アンカラのタンドアン広場で14日に催された「共和国集会」に続く第2回目の集会で、イスタンブルは巨大な集会場に転じた。数十万人以上が集まったこの集会では、政府の総辞職と左翼の統合が叫ばれた。集会の議題として参謀本部の「夜半の(警告)発表」が挙げられた。クーデターを望んでいる人々がいる一方で、軍部の発表が「民主主義的観点から有害」と考えている人々も同じ広場に集まっていた。よく見られたスローガンは「トルコは夢から覚めた、イマーム(イスラム指導者)は倒れた」というものだった。

早朝から手にはトルコ国旗やアタテュルクの肖像画を持った数千の人々がチャーラヤン広場に集まった。人々はメトロ・バス・船などの公共交通機関で集会場に集まった。お互いに名前も知らないような人たちの共通の話題は集会となった。

■7千人の警官が警備に当たった

集会の公式な開始時間は13時だった。しかし、ひとびとは道路の混雑を予想して早めに家を出た。およそ7千人の警官が厳重な警備に当たった。警察では、緊急時対策室が設置された。集会場の上空での飛行は禁止された。警察のヘリコプターはずっと集会場を上空から警備していた。集会の参加者たちは、18ヶ所のセキュリティーチェックで何度も何度もチェックを受けた。

昼前にはチャーラヤン広場は、足の踏み場もないほど混雑していた。集会場からオクメイダヌ、シシュリ、メジディエキョイへ抜ける道には人が溢れていた。広場が人でいっぱいになると、細い裏道にも人が流れ、交通は滞った。タクスィム広場、メジディエキョイ、シシュリから、集会広場に辿り着けない人々は、それぞれ自分たちがいる場所を集会場にした。チャーラヤン広場から続く行列の片端はシシュリ・モスクにまで伸び、もう片方の端はカスムパシャに下りる道のE5ハイウェイの橋にまで達していた。チャーラヤン広場に辿り着けない人々は、ベシクタシュでも大きな人波をなした。集会で埋め尽くされた道の通行人は、「どこもかしこも集会場になってしまったね」と言っていた。

■600近くの組織

600近くの市民社会団体が集会を支援した。集会の主催者は女性が多かった。集会主催者委員会には、現代生活支援協会(ÇYDD)会長テュルカン・セイラン博士、国際市民社会団体連合(STKB)会長ネジラ・アラト博士、我が国協会からはアイセル・エクシ博士、アタテュルク主義者思想協会(ADD)代表補佐ヌル・セルテル博士、カナル(チャンネル)・チュルク報道責任者ネヴシン・メング氏、イスタンブル女性団体連合コーディネーターのナザン・モロール氏、共和国女性協会ペルヴィン・オズタバー氏、イスタンブル弁護士会からはアイデニズ・アリスバフ・トゥスカン弁護士、現代教育基金からはギュルセヴェン・ギュヴェン・ヤシェルが名を連ねた。

主催者協会中の女性の多さは、集会場にも反映されていた。スカーフを被っている人から被っていない人まで、若い人からお年寄りまで、何千人もの女性が集会で自分の意見を表明した。人ごみの中で、軍服を着せられた子供たちも注意を引いた。

参加者は、イスタンブル在住の人だけではなかった。アダパザル、バルケスィル、イズミットのようなイスタンブル周辺の都市に加えて、アンカラやアンタリヤなど遠くからも、バスで何千人もの人が集まった。

集会は、アタテュルクと(独立)戦争従軍者への敬意を示した後、独立行進曲の斉唱で始まった。その後10年記念行進曲が朗唱され、俳優のハリト・エルゲンチがアタテュルクの「若者への言葉」を読み上げた。ブルトスズルック・オズレミ、サードゥック・ギュルブズ、トルガ・チャンダルは、歌謡曲と民謡でその場を盛り上げた。その間にも人ごみの中から、「政府は総辞職だ」「トルコは世俗主義だ、ずっと世俗的なままだ」というスローガンが飛び交った。

■警察の発表では20万人、ルモンドによれば100万人

一日中集会に参加していた人の数について、様々な情報が流れている。主催者協会は集会場の舞台から参加者が400万人に達したと伝えていた。フランスのルモンド紙は、インターネットサイトで、集会参加者数を100万人と報じた。世界の通信社は参加者が100~150万人であると報じた。

集会場で生放送していたトルコのテレビ各局は、参加者がアンカラのタンドアンの集会よりも多いことを述べ、およそ「数十万人」と報じた。カナルDとCNNチュルクの晩の短報では、70万人と伝えた。イスタンブル県警本部は、集会参加者の数を警察庁本部に18~20万人と報告した。しかし、ある警察関係者は、参加者数が実は70万人を超えたと述べている。アンカラ県警本部は、主催者委員会が100万人と発表したタンドアンの集会参加者を、7万人だったと伝えた。

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( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:10771 )